09.08.07〜10  東北登山リベンジ・ツアー(1)
−8月7日(金)羽黒山、湯殿山―

昨年の8月に鳥海山、月山、蔵王(熊野岳)を決行したが、鳥海山は登山口で雷を伴う驟雨にあい断念、
月山は朝の雷雨で出発が遅れたため、8合目の牛首までで、両山頂を極めることが出来なかった。
今回は鳥海山、月山のリベンジに加え、出羽三山詣でも目的に加えた。
参加者はリベンジを狙う、小野寺さん、田形さん、吉松さん、高橋ブラザーズ(文さん、雄さん)、
熊本に、新たに能勢さんが参加し、総勢7名のツアーパーティーとなった。
高橋ブラザーズの雄さん、文さんは前日から夫々、東北地方に移動し現地で合流する。

他の5名は東京駅に早めに集合し、自由席
車両に並ぶ。
田形さんは例によって、サンダル履きで町に
買い物に行く装いである。
9:12発の上越新幹線(とき322号)に乗り、
ノンストップで1時間47分の速さで新潟まで行く。
田形さんは寝不足とかで早速、グーグーと寝入る。

群馬県まではまだ、空は明るかったが、清水トンネルを抜け新潟県に入ると空は黒い雲で覆われ雨が降り出した。
10分の乗継で在来線特急いなほ3号に乗り換えるのだが、シッカリと夫々に好みの駅弁を調達し、ガラガラの自由席に
陣取り早速、弁当に取り掛かる。まさかいくらなんでも寿司はらこ弁当SL浪漫弁当新潟御膳等多彩だ。
いなほ3号(羽越本線)は日本海海岸沿いに海を眺めながら走り、目を楽しませてくれる。

約2時間で下車駅鶴岡に到着(12:47)。
既に改札には雄さんが迎えに来てくれていた。
鶴岡駅でレンタカーを一台調達している間に
帰りの新幹線指定席を取り準備万端。
雄さんの車とレンタカー二台に分乗し、
約20kmの羽黒神社に向かう。
大きな鳥居(中央に月山神社、左右の羽黒神社、
湯殿山神社と書いてある)を抜け、羽黒山(414m)
に向かう。
出羽三山は593年に崇峻天皇の御子である蜂子皇子が
羽黒山(414m)、月山(1984m)、湯殿山(1504m)
と次々に開山し、出羽三山修験の祖を築いており、
江戸時代には西の伊勢詣りに対し、出羽三山奥詣りと、
称して両方をお参りすることが重要な「人生儀礼」
とされていた。
三山の標高の最後が4mで終わっているのは偶然なのか?
羽黒山の登りに入り始めると、雄さんの車がカーナビ
に従っているにも係わらず、道を迷う。
雄さん車は田形さん、小野寺さんの美女二人を
乗せているため、舞い上がったか?
はたまた、二人のお喋りに気がそれたのか? 
慎重な雄さんには滅多にないことである。

(【雄の言い訳】:実は恥ずかしながらカーナビを
一週間前に買って取り付けたばかりで、カーナビ
の案内のクセに不慣れで道を間違えました・・
後部座席がにぎやかだった影響はそんなに
ありません・・。)
羽黒山の有料道路(¥400)入り中腹を過ぎると、
樹齢300年から600年に至る老杉の並木で特別
天然記念物に指定されている。
本殿に入る前に身を清め(手と口を漱ぎ)、
大鳥居を潜る。
大鳥居には中央に大きく月山神社、右に出羽神社、左に
湯殿山神社と書かれている。
本殿も同様に書かれた額が三つ掛かっている。
これは、冬季は雪で月山、湯殿山詣でが出来ないため、
羽黒山が三山の神々を合祭しており三神合祭殿と
なっているためである。
三山の年中恒例行事は全てここで催される。
今回のツアー最初の集合写真を撮る。
我々が合祭殿に向かうと、白装束に身を固めた
約50名修験者の一行が本殿で記念写真を撮って
いるところであった。我々もそれを避けて本殿で
参拝する。
本殿の周囲を散策し駐車場に戻りかけると、
修験者の一行が法螺貝を吹きながら下りてきた。
これをやり過ごし、大鳥居で記念写真を撮り車に戻った。

小野寺さんが青い顔をしてきて、吉松さんの帰りのチケットを鶴岡駅で落としたという。後で駅に確認しようと次の湯殿山に向かう。
途中、明日の昼食用のパンをコンビニで調達する。このとき、小野寺さんのサイフの中から吉松さんのチケットが出てきた!
吉松さんが鶴岡駅でレンタカーの手続き中だったので、吉松さんのチケットはあとで渡そうとサイフに入れていたのだ。
よかった、よかった。ひと安堵してコンビニを出発。今度は2号車 吉松レンタカーが先導する。月山花笠ラインを真っ直ぐに向かう。
道路は空いており信号もなく快適に走る。左の湯殿山、月山、右の朝日連峰に挟まれた山間で所々濃いガスに包まれている。
月山湖を過ぎて後ろから来るはずの雄さん車の姿が見えない。雄さんと電話連絡する。まだズット後ろの方を走っているようだ。
一本道で間違える筈がないのにと、車を止めて暫く待つ。今日の雄さんはチョットおかしい。やはり二人の美女を独り占めしたせいか?
(【またまた雄の言い訳】:あとから、カーナビによってルートが違うことがわかりました。私のルートのほうが近道で行けたようですが、
カーナビ初心者で自信がなかったので、先行した吉松車を追いかけることにしました。)

標識に従い左の湯殿山有料道路(¥400)に入り山を登る。
大鳥居がある湯殿山参籠所の駐車場に車を停める(16:00)。
ここから湯殿山神社までは専用バス(往復¥300)
の送迎となる。
最終便が出発するとのことアナウスがあり、
歩くと片道30分かかるとのことで、急いでチケットを買い
乗り込み本宮に5分で到着。
ここから本宮までは撮影禁止となり、記念写真を
登り口で撮る。



5分ほど山を登ると、本宮があるが社殿はない。ご神体は熱湯が湧き出る茶褐色の巨大(高さ5m?)な霊岩であり、大山祇命、
大己貴命、少彦名命を祭ってある。ご神体の前で裸足になり御祓いを受ける(¥500)。ご神体に参拝し、こんどは裸足で
熱湯が流れおちるご神体の大岩をズボンの裾を捲くり登る。出口付近にご神体から流れでる御神湯に足を浸け(足湯)、広大無辺なる
御神徳を授かる。湯殿山神社は丑年に開山したことから御縁年とされ、丁度今年はその丑年にあたり、12年(12回)分の
ご利益があるとのことである。
この修験の霊地である本宮では、他では味わうことが出来ない貴重な経験をさせて頂き、有意義であった。この本宮近くには
由緒ある見所が多数あり、今回は時間が押しており見ることが出来なかったが、是非もう一度訪れたいところである。
御神湯に足を浸けていたとき、右足と耳に熊本がアブに刺され赤く腫れ上がった。身に覚えはないのだが、何かバチに当たった
のであろうか。

最終バス(16:35)で参籠所まで戻り、大鳥居をバックに
記念写真を撮り、本日の宿泊地である志津温泉郷に向かう。
5時過ぎに本日の湖畔の宿「清水屋旅館」に到着する。
高校生のサーカー部の合宿役30名が同宿しており、
賑やかだ。
部屋に荷物を持ち込むと、文さんが既に2時間以上前に
到着しておりここで合流し7名全員が揃った。
早速、入浴し夕食前に周辺を散策する。
湖畔の宿の通り大きな五色沼にある。
石灯篭や石碑が幾つかあり、景色の良い宿である。
山菜が満載の夕食は嬉しい。月山生ビールで乾杯の
後は地酒「一声」に移る。
珍しい山菜の名前を一つ一つ聞きながらお酒が進む。
 ウドの花の天ぷらといもこ汁
  後半にご主人のスキー開き時の除雪作業ビデオを
見せてもらう。道がない急斜面の除雪は危険と背中合わせ
の大変な作業であることが分かった。

明日の月山登山を控え、早めに就寝。


翌二日目、月山に進む

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