08年11月1日・2日 雲取山
一日 


スケジュール、マップはこちら

11月1日(土)・2日(日)の一泊で、高橋ブラザーズの雄さん、文さん、熊本の3名で雲取山に行ってきた。
雲取山は深田久弥氏が「日本百名山」でこの様に記している。
像は、その延長と高度から言って、わが国では日本アルプス、八ヶ岳連峰を除けば、他に例を見ない
大山脈である。ことにその中の甲信国境をなす金峰山から甲武信岳までは2500mを保ち、甲武信以東も2000m
を失わず、破風山、大洞山(飛龍岳)などの甲武国境を走って、その最後の雄を誇っているのが雲取山である」。
雲取山は東京で最高峰2017mの山である。

二日前の天気予報では1日(土)は雨であったが、朝から秋晴れの快晴に変わり登山日和となった。

三連休の初日でもあり、混雑を予想し
バス時間に1時間早くつく池袋6:50発
の特急ちちぶ65号で行くことにした。
文さん、熊本は池袋から、雄さんは所沢
から乗り、8:13の西武秩父駅に到着した。
9:10発の三峰神社行のバス停へ急ぐ。
既に数名のオバサンGPが並んでおり
次に我々3名、同じ特急できた登山客が
3名並んだ。その後、地元のご夫人が現れ
20人弱が並び、次の快速急行、特急が
着いた時には、長蛇の列となり、結局一台
増発となったが、それでも立っている人が
10人以上いるほどであり、早めに来た
我々は悠々楽勝であった。
三峰神社まで山道70分を立つのは辛い。
西武秩父駅を9:10に出発し140号線で
三峰口を経由し、ここで更に10数名を乗せ
超満員となった。
 三峰口から山道に入り高度を上げて行くと、
前方に山肌が紅葉した秩父御岳山(1081m)
が現れ、更に高度を上げて秩父湖を経由し
三峰観光道路で三峰神社に到着は10:40であった。
上空は雲ひとつなく晴れ渡っているが、
三峰神社は標高1055mの高さにあり、
気温は低い。
三峰神社の境内は真っ赤に色付いた
カエデや黄葉した木々で染められていた。
三峰神社の紅葉見学と、安全祈願の参拝
で写真を撮りながら本殿に向かう。
三峰神社の三峰の名は神社の南方に
聳える妙法岳、白岩山、雲取山の三つの
峰が美しく連なることから呼ばれている。
由緒は古く景行天皇が国の平和を願い、
東国に大和武尊を遣わした時に当山に
登られ、お宮を建てられイザナギノミコト、
イザナミノミコトを祀ったとされている。
山門や本殿は、全体に漆が塗られ、
斗組・虹梁・柱頭などには極彩色が
施された美麗なものである。
本殿隣は宿坊の興雲閣があり温泉
「三峰神の湯」は日帰り温泉も行っている。 
丘の上に立つ大和武尊像や紅葉を写真に
収め、30分ほど時間を費やして、いよいよ
雲取山への登山口へ向かう(11:10)。
奥の院への鳥居が登山口になっており、
スタートの写真を撮る。
緩やかな登りを20分程で奥の院がある
妙法ケ岳(1253m)への分岐に出る。
分岐を横目に見ながら先へ進む。
20分程で炭焼平を過ぎ、この辺りは紅葉が
見事で標高1300m付近の紅葉の色付きが
鮮やかで見頃であり、写真を撮り続けながら
更に先へ進む。
標高100m毎に、その地点の海抜と雲取山
山頂までの残り距離数を表示した標識があり、
励みになる。
標高1500mを越えると地蔵峠へ出て、大日向
への分岐点である。 
我々は右手も霧藻ケ峰に向かう。10分で
茶屋のある霧藻ケ峰(1523m)の到着
(12:40)。

視界が広がり正面に両神山が屏風を広げたような山様を見せ、真下にはスタート地点の
三峰神社が小さく見え左手にはこれから向かう雲取山が見える。

ここで遅い昼食にする。今回は梅酒でなく、
文さんが持ってきたシーバスのお湯割りで
久し振りに旨いスコッチを飲み、澄んだ空気
と景色に馨りが口いっぱいに広がる。
昼食後、標高80m程急下りで
お清平(1450m)に出る(13:30)。
ここから約40分の段差が大きい急登となり、
ゼイゼイし、汗を全身から滴り落としながら
登る。
段々と足が重くなり膝の上の筋肉が張り、
吊りそうになり、ザックの重さが一段と膝や
腰に感じる。
何とか踏ん張り、前白岩山の肩に着く
(1700m)。
ここで疲れた足を休め、ひと休憩を入れる。

後ろ遠方下にはスタート地点の三峰神社
が見える。
前白岩山までは比較的緩やかな登りで
足も吊ることなく20分で1776mのピークに
立った。
既にスタート地点から標高500mの高度を
稼いだことになる。
左手を見れば、薄暮の様にウッスラと
富士山が微かに見えており、多少元気を
頂き、足は鉛の様に重かったが、更に
白岩山まであと標高150mを乗り越える
元気を貰ったようだ。
ナナカマドの赤に実が青空に映え鮮やかに
目に入る。
めざす雲取山の前に白岩山が立ち
はだかる。
 平坦な尾根に出ると白岩小屋があり再度
大きな案内地図で確認する。
 幸いなことに緩やかなジグザクの登り
が続きユックリではあるが、何とか足が
前に出て
 本日の最高点1921mの白岩山の山頂に
立つことが出来た(15:30)。
既に太陽は西に傾き雲取山の右手方向に
沈みかけている。
雲取山の山頂はまだ遠くに見え、先を急ぐ
ことにする。
 白岩山のピークから1720mの大ダワまで
200m差の下りがあり、
 ここで一挙に時間を稼いで、遅れを取り
戻した。
 途中、ブナ、ダケカンバ、松の樹林帯の
中でガサガサ大きな音がし、目を見張る
と大きな野生の鹿を発見した。
餌を探し回っているのであろう。
 
下りきり平坦は場所にベンチがあり、ここが
大ダワであった(16:30)。
休憩を入れると共に日没に備えヘッドランプを
取り出し装着した。
振り返れば下りてきた白岩山の山頂が
夕日に赤く染まり後数分で日没になりそう
である。
大ダワから雲取山荘まで最後の登り110mが
ある。
既に体力を相当消耗しており、急登の男坂の
挑戦を諦め、左からの巻き道である緩やかな
女坂に向かう 。
 10分程すると前方上方に現在休業中の
雲取ヒュッテが見えてきた。
この辺りから黄色、赤、緑のテントが尾根
伝いに張られ雲取山荘まで続いた。
4,50張は設置されていそうである。
近くを通るとカレーの臭いがし、真っ暗に
なる前に夕食を済ませるのであろう。
17時3分前に雲取山荘に辿り着きホット
一息である(1830m)。
気温は低く5,6度位しかなく、長袖の上着
一枚では寒い。
8畳の部屋に案内された。
既に5名が入っており部屋の中央には大きな
コタツが占めている。
本日はこの部屋に12名入るとのことであった。
コタツに足を入れて暖を取り、食事のコール
を待つ。 
 既に二巡か三巡めであろう。間もなく
コールがあり夕食につく。
本日の晩餐はハンバーグ、ポテトサラダに
トマト、青菜のお浸し、若布と玉葱の味噌汁
とお新香である。
先ずはビールショート缶で乾杯し早速食事に
取りかかる。
疲れてはいるが食欲は旺盛で、ご飯を
お代わりし、完食。
食後、元気な雄さんはカメラを持って
東京の夜景を撮りに外へ行き、残った
我々はこの8畳にどうやって、11名が
寝るか思案し、邪魔なコタツを外に出す。 
一面に敷布団を敷き詰め。押入れに全員
のザックを入れて、片側に6名、と5名が
毛布と掛け布団を一枚ずつ取って寝ること
にした。
外は寒く、部屋は一面に布団が敷かれ、
とても一杯やる雰囲気ではない。
明日のルートの相談をして、一番軽い七つ石
から鴨沢に下るコースで一致した。
後は布団に潜るしかない(18:30)。 

目が冴えてこの時間では中々寝付けなかったが、横になっているうちに疲れからか20時頃には眠りについた。


翌2日へ

クマさん会目次に戻る