8月14日(木) 鳥海山・・のはずだった
レポートby吉松

今日は名峰鳥海山(東北最高峰2236m)にアタックするため、ホテルロビーに4時集合。
出羽地方上空を前線が横切っていて山の天気にやや不安はあったが、ともかく鉾立登山口まで
車二台に分乗して移動した。

   ←カーナビに鉾立登山口をセット中。

7号線を北上するにしたがって日本海側の雲間に
時々稲妻が走り、いやな予感がするものの
(天気予報だって外れることがあるわけで・・・)、
鳥海ブルーラインを快適にとばして約1時間で
登山口に到着した。
  車を降りて天空を見上げれば、不吉で真っ黒な
前線がホンのそこまで押し寄せていて、 
  登山準備を始めた途端に激しく雨が降ってきて、
慌てて集合写真を撮って車に飛び込む仕儀に
相成り、泣く泣く鳥海山はあきらめることにした。 



・・・といった経緯があって、本日は気持ちを
切り替えて各地観光をすることにした。 

豪雨と濃霧の中を車で象潟側に下る。
  ・ 皇宮山蚶満寺

カーナビの指示?で奥の複雑な細道を、行ったり
戻ったりして悪戦苦闘。
やっとそれらしきところにたどりついたが、
駐車場もなく、民家の庭先みたいなところに車を
おく。
幸い、まだ朝の6時20分で、住民は出てこず、
咎められる気配はない。

ともかく寺の中に入ってみる。

(あとから、これは裏門であることがわかった・・
カーナビは裏門がお好き?
表門には大きな駐車場があった。)
  中は結構広い。
←「出世稲荷堂」とか、「木登り地蔵」とか、
立札が多々あり、古木もみごとである。、 
  比叡山延暦寺慈覚大使が開山した名刹。
広い境内の一角に芭蕉の像があり、
「おくのほそ道」の旅で訪ねたときに詠んだ歌が
彫ってある。

   「象潟や 雨に西施の ねぶの花」 

(我々は
   「象潟や 雨に4時出の ねむい顔」・・・)
   寺の周辺には、名勝 九十九島が広がっている。

かつては一帯は海だったが、1804年の大地震で隆起
して、陸地となったそうで、今は水田の中に多くの
島が点在する形で、国の天然記念物となっている。
  その後、近くの道の駅で休もうとしたが、
7:20で、まだ開いていない。
準備中のおじさんが九十九島の解説を
してくれた。
  (なお、蚶満寺まで「奥の脇道」を運転してくれた
文ちゃんは、JR象潟駅から帰省の途についた。)
 
  ・ 遊佐町吹浦 十六羅漢岩
遊佐町吹浦で7号線を少し外れた海岸に
十六羅漢岩がある。
丹念に数えると22体の磨崖仏(羅漢)が
見つかるそうであるが、私たちはそこまでは
探しきれなかった。


芭蕉 「あつみ山や吹浦かけて夕すずみ」
 
  センニンソウ
  ホソバイワベンケイ 
   ツリガネニンジン
  羅漢のことを尋ねた地元のおじさん(仮称;布袋さん)
が岩がきを獲る人だとわかって、川島さんが
「食べさせて」と果敢にアタックしたら、ナント
振舞ってくれたのです。
小さな小屋に招じ入れてくれて、小粒だけど
新鮮な岩がきを思いもよらず堪能することが
できました。
裸で歩いているくせにやけにシャイな布袋さんで、
写真に撮られることを躊躇していましたが、
一緒にパチリ。
1個たったの20円!全部で〆て200円也。
   ・ 一路、鶴岡市内に南下して庄内藩の史跡を訪問。
ますは藩校致道館
庄内藩9代藩主酒井忠徳が文化2年(1805年)
に創設した藩校。
荻生徂徠の学風を継いでいるとのこと。
現在は、聖廟(孔子廟)、講堂、藩主がお成りの
時に使用した御入間(おいりのま)などが保存
されている。
   ・ 鶴岡公園荘内神社
鶴ヶ岡城は現在壊されて無く、城址が公園として
残されている。
鶴ヶ岡城本丸址には荘内神社があり、酒井藩主
数代が祭られている。
小雨の中をゆっくりと散策した。
   ・ 致道博物館に入る予定であったが、激しい雨の
ためパス。
なによりも腹ごしらえと全員一致で決まり、
博物館入口横の「三昧亭」に入ることにした。
品書きに「麦きり」とあったが、要するに庄内版
うどんのことらしい。
それぞれ好みの麦きりを頼んで、舌鼓を打った。
  田形さんの予想もしなかった生態が現れ始めた
のは、この辺りからか。我々が食べ終わったと
ころで、もう一品注文を入れて、腹に入れていた。
とにかくよく腹が減る人らしい。と言って、太るでも無し。
要するに燃費が悪いのか。
   ・ 市内での観光は一旦終了して、
一路湯野浜温泉へ。
宿泊旅館である「龍の湯」で手続きを済ませ、
「人面魚」がいるという善寶寺を訪問。
龍澤山善寶寺は、龍神様のお寺とか。
構えのしっかりした名刹だ。五重塔もどっしりと
大きい。
みんなでしばし散策しました。
   ・ さて、人面魚。本堂から700m離れた奥の院の
「貝喰の池」に居るらしい。
池のほとりに立つと鯉や亀、鯰まで寄ってきて、
ここの生き物は人に慣れているようだ。  
大のおとな7人で、「人面魚!」「人面魚!」と騒ぎ
ながら水面を探し回っていると、確かにそれらしい
鯉がいるではないか。
  人面といえば人面、猫面といえば猫面、ただの鯉
といえばただの鯉。

ワイワイと餌をやったり、写真を撮りまわっている
うちに、奥羽の夕べが静かに迫ってくるのでありました。 
   ・「龍の湯」の温泉にトップリつかり、
あとは夕食。
  昨日のスパガーデンの夕食に比べると少々
寂しい食事ではありましたが、飲みかつ食い、
話は尽きぬ晩餐でありました。 



15日 月山へ

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