7月18日(金) 白峰三山2 北岳、間ノ岳
曇り、時々霧雨 吉松〈記〉
朝4時に起床。白根御池小屋の贅沢で快適な眠りから覚めて早速出発の準備に取り掛かりました。
生憎の曇り空ではありますが、登山には支障無し。
我々3人は朝食を弁当に変更してもらって、5時には宿を後にしました。
白根御池小屋からいきなり草すべりを直登し、北岳を目指す。最初の小休止で朝食を摂るが、
羽虫が纏わりついてくる。
霧雨になり、吉松は傘を差す余裕を見せる。 | |
森林限界を過ぎるといよいよ高木は姿を消し、ガレ場 に這松、高山植物だけの世界に変化。ハクサンチドリ を発見。 |
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3時間半ほど歩くと北岳肩ノ小屋あたりに近づいて、 鳳凰三山が雲の合間に遠望できた。 |
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約50分で9:30北岳山頂到着。 | |
標高3193m、日本で富士山に次いで二番目に 高い山に立った。 |
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幸運にもこの時にわかに霧が飛んで(嘘ではありません)、 北西斜面の切り立った山容がくっきりと見えてきた。 岩だらけのガレ場にびっしりと咲いている高山植物群 のお花畑も良く見渡せる。 |
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ハクサンイチゲ、シナノキンバイ、ヨツバシオガマなど 色とりどりの天上の別世界だ。 |
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振り返れば雲の切れ間に、登ってきた肩の小屋と 遠景に仙丈ケ岳が見える。 甲斐駒ケ岳も確認できて、遠くは中央アルプスも 遠望できた。 実にラッキーであった。 |
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次に目指すは間ノ岳だ。 お花畑を堪能しながら尾根をしばらく歩くと、 北岳山荘がはるか眼下に見えてきた。 今回の目玉、キタダケソウはもう終わってしまったのか。 近年は6月中に開花してしまうという。 青木さん、執念でキタダケソウらしい株を発見! う〜ん? |
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歩くこと1時間で北岳山荘に到着。 がっしりとした作りの山荘だ。 我々が到着するとストーブに火を入れてくれて暖を取る べく気配りをしてくれた。靴をいったん脱いで、ここで 昼食をとる。インスタントカップ麺が350円。 小屋の若くて気立ての良い女性が、「賞味期限切れ なら200円」と一言教えてくれて、我々は躊躇なく全員 200円を選ぶ。 インスタントコーヒー1杯150円も安い。全員飲む。 北岳山荘を出発する段になって雨脚が強まり、ついに カッパを着ることにした。 間ノ岳までは1時間40分あまりだ。 中白根山をへて、日本で4番目に高い間ノ岳に 13:50到着した(3189m)。 |
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間ノ岳より今日の宿である農鳥小屋を目指した。 他の登山者から雷鳥を見たとの情報があった。 青木さんによると、這松が多く茂っている場所で、 しかも今日のように曇りから霧雨くらいの天気が一番 人の前に出てくることが多いとのことだ。 本日最後の願いは、雷鳥との遭遇だ。 (このあと吉松さんは、「雷鳥ちゃん、雷鳥ちゃん」 とつぶやきながら歩いていた〈堀〉) 先頭を歩く堀さんが急に立ち止まった。 雷鳥だ。母鳥に子が四羽まとわりつきながら餌を ついばんでいた。 我々をあまり恐れもせず、ゆっくりと歩いて消えて いった。 これだから山はやめられない。 |
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農鳥小屋に3時半ごろ到着。小屋のオヤジは、 のんびりと降りてくる我々を遠くからじっと見ていた らしい。 我々が、本日唯一の二食付泊り客だ(他に、素泊まり 客2名が遅くなって到着)。 早速コタツに招じ入れ、コーヒーを準備してくれた。 このオヤジ、口うるさいが人は良い。 因みに水は天水、お人様の利用可能範囲は1リットル まで。電気は無く、灯りはLEDランプ。 トイレは今時珍しい垂れ流し方式。40年前の山小屋 そのもの。 5時前には夕食。一応別棟になっているおんぼろ食堂で、 堀さんはビール(600円)、青木さん、吉松はワンカップの 日本酒(700円)を飲みながら、豪華な山の食事を 楽しんだのであります。 何もすることなく、7時すぎには消灯。 |