08.04.25&26 日光ハイク

今回は初日:切込湖・刈込ハイク、二日目:奥白根山登山で、このコースは
06年5月3日・4日と全く同じルートであり、更に新たに三日目:男体山登山を加えた。

初日         マップはこちら
東武浅草駅7:30発の特急スペーシア「けごん1号」に能勢さん、鵜飼さん、熊本の3名は
早々と集まったが、吉松さんはギリギリに間に合った。小田急の遅れが原因であった。
先週の箱根 明神が岳でも小田急が遅れ、最近小田急は要注意である。
予定通り9:19に東武日光に到着。日光湯元行のバスまで乗り継ぎ時間4分しかない。
改札を急いで出ると、白タク(バン)がバス代(\1600)で行くという。我々はこれに乗っかる。
いろは坂の入り始めるとガスが出始め、高度を上げるにつれて濃くなり明智平では全く
視界はない(10m?)。
運ちゃんが言う「いろは坂から中禅寺湖あたりに、ガスが掛かっていても、普通、戦場が原から
湯元は晴れていますよ」と客を喜ばす。半分くらいしか信じていなかったが、正に運ちゃんが
言った通り、戦場ヶ原に入ると濃いガスは、青空が広がった。男体山の雄姿が浮かび上がってきた。
バスだと光徳入口で下車し、光徳牧場までは35分歩かねばならないが、タクシーで牧場まで
乗りつけたため、当初の計画よりも40分余裕ができた。

光徳牧場(標高510m)で濃い牛乳を飲み、
ストレッチ体操を行い、写真を撮って、
山王峠〜切込湖・刈込湖〜湯元まで
7.7Kmの初日の行程をスタートした。
5分ほどで林道から山王峠への登山口があり
足元にはクマザサの茂る、ミズナラの登山道に入る。
足元は枯葉が堆積してフカフカの絨毯を踏み
しめて歩いている感じで、非常に歩きやすく
快調な滑り出しである。
吉松さんは5月末の屋久島 宮之浦岳登山に
合わせ、登山靴を新調した。
巣鴨にある「ゴロー」で自分の足に合わせた
オーダーメードの本格皮の登山靴で本日が
履き始めであった。
15分ほど登ると登山道に最初の残雪が現れ、
傾斜が急になると丸太を組んだ階段状の道に
変わる。
しかし土砂がえぐられ崩れ落ち、丸太のみが
浮いて非常に歩きづらい。
振り返ればミズナラ、シラカバ、ダケカンバの
木の間から男体山、大真名子山、子真名子山
が見える。
深田久弥氏の日本百名山を読むと、「男体山は
双峰というわけではないが、同じ山続きの女峰山
(百名山)に相対して付けられた名前であろう。
しかも男体と女峰との間に大真名子、小真名子
(真名子は愛子の意か)があり、少し北に太郎山
があるのも、一家族という気がして面白い」と
記述されている。
その男体山を父親とした家族山を、時たま
振り返っては眺めて、ミズナラからカラマツに
代わった樹林帯を進み、鵜飼さんを先頭に、
能勢さん、吉松さん、熊本の隊列は崩さず、
ドンドン高度を稼ぐと、残雪が一面の広がり
登山道を覆い隠すようになる。
これがクセモノで、残雪の表面は陽射しで
シャーベットの様に溶け始め、下の地表近くは
水が流れて空洞になっている。
特に木の根の近くはそれが激しく、急に足が
膝上まで沈み込み危ない。
しかし上から見た目では雪の下の空洞は
読みきれない。
ただ何時落ち込んでも大丈夫な体制で歩くしか
ない。先頭の鵜飼さんがその先導役で、何回も
空洞に落ち込む。後続はそこを避けて歩く。
何度か繰り返しながら、背丈の低い針葉樹を
抜け出ると尾根に出た。山王見晴らしである。
山王見晴らしからは広場となり、山王峠(1740m)
と続きベンチがある。
光徳牧場から約80分で登ってきた。この辺りも
一面の残雪であるが、02年5月2日に来た時は、
雪は全くなかった。今年は雪が多かったのであろう。
他の登山客には登り始めに一組、軽装で下って
二人組以外は全く会っていなく、
我々のみかも知れない。
良く晴れ渡っているが気温は低く、一枚着込み
ベンチで昼食にした(11:45)。

山王峠から少し下ると綺麗に舗装された林道に
一旦出て数m歩き、再び涸沼への登山道入口と
なる。が何と! 林道に積もった雪を除雪して
登山道を高く埋めてしまっている。
何とか降口を捜し暫く進んでみたが、左側は
急斜面で腐った雪で締りがなく、アイゼンが
効かない。
スリップしたらそのまま数十mは落ちてしまい
危険極まりない。
50m位下には涸沼があり、ここには雪がなく、
登山道もハッキリ見える。
そこまで降りれば何とかなるのだが、20分程、
何とか下る方法を模索したが、緩んだ残雪の
道なき急斜面を下るのが危なく、目の前に涸沼を
見ながら、残念ながらここで断念し再び山王峠から
光徳牧場への来た道を折り返すことにした。
山王峠から男体山が大きく雄大な眺めを
見せていた。
登りで残した踏み跡に従い慎重に下ったが、
それでも数回陥没に足を取られる始末であった。
何とか無事出発点の光徳牧場に戻り、再度
飲んだ濃い牛乳(\150−)が乾いた喉に滲みこむ。
「旨い!」ユックリ休憩し、ここから戦場が原を
抜け、湯滝から湯の湖を回り、湯元温泉へ向かう
ことにした(約8km)。
遊歩道を歩き、光徳牧場を振り返ると、背景には、
ほぼ同じ高さの三つのピークを持つ容姿の通り
「三岳」であった。
牧場を過ぎると小さな光徳沼がある。
ここからクマ笹の茂った逆川に沿って左手に
男体山を眺めながら30分ほど歩く。
逆川は雪溶水で澄んでおりカモが泳いでいた。
湯元へのバス通りを横切り、戦場か原に入る。
戦場か原から男体山を父親とする男体山ファミリー
の展望が素晴らしい。

光徳牧場から約90分で湯滝に着く。
湯滝は日光三大名爆の一つで、湯の湖から
流落ちる水量が多く見るものを圧倒する。
この滝を左に見ながら石段を湯の湖まで直登する。
湯の湖を北に向かって半周すれば湯元に着く。
途中、金精峠への分岐に4月25日正午開通の
立看があった。つまり除雪し、今日25日に初めて
車がはいれると言うことであった。
明日はこの金精峠の道路を抜けて菅沼に行き、
そこから白根山に登る計画である。




湯元温泉の北西の奥に位置するモミノ木通りに
ある本日の宿舎「ふれあいれすといん実の屋」
に4時半到着した。
まだ陽は高く、青空が広がり雲は見えない。
明日もこうあって呉れればと念じつつ宿に入った。
この宿は民宿のように家族でやっており、部屋数
10室の小じんまりした家庭的な宿で、自然食の
料理と温泉を掲げている。
明日の朝食時間はと尋ねると、お客様に合わせます
ときた。「朝6時朝食出来ますか?」と聞くと
「了解しました。」である。
朝食を弁当で覚悟していたが、暖かいご飯を
食べて出発できる。
朝6:30にタクシーを頼み、早速、浴衣に着替え、
乳白色の硫黄泉の露天風呂に飛び込む。
一日汗をかいた体と11kmを歩いた足に
ユックリ休養をあたえる。細かい硫黄の結晶が
湯の華となり、体の芯から、柔らかく優しく温めて
くれた。
入浴後、部屋でウイスキーを一杯やりながら、
気になる明日の天気予報を聞く。
余り芳しくない予報で、明日(26日:奥白根山登山)は
曇り夜は雨、明後日(27日:男体山)は曇り後、雨&雷雨
と最悪の天気予報となった。
6時30分に依頼した夕食で1階の食堂に行く。
今日は我々を含めて、3組の宿泊者らしい。
既に食卓には料理が並び、湯葉刺し、豆乳で
シャアブシャブ、コゴミ、コシアブラの天ぷら、鮎の
塩焼き等が食卓を賑わしている。
地酒「貴婦人」を飲みながら料理に舌包みを打つ。
さすが、自然食をうたい文句にしており、山菜を
主としているが手料理であり、最後に五穀米と
ソウメンで仕上げ、全て平らげ大満足。
食後部屋に戻りテレビを見ながら、休憩し寝る前に
温泉で体を温め、明日の天気に望みを託し就寝
しました。



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