07年7月20日21日 鳳凰三山
中央線で甲府付近を通過する時、南アルプスで一番手前の鳳凰三山のシンボルである
突起したオベリスクを仰ぎ見て、いつか登ってやるぞと思っていたが、ヤット念願が
適い挑戦する時がきた。鳳凰三山は鳳凰山として日本百名山の一つに連ねている。
最初、三連休の14日・15日で計画し6名が名乗りを上げたが、台風4号の上陸で
一週間延期し、20日21日の金・土にしたため、残念ながら参加者は4名となった。
スーパーあずさ1号で8:28甲府着に鵜飼、高橋雄、竹内、熊本が集まった。
早速タクシーで夜叉神峠に向かう。先週の台風で夜叉神峠〜広河原間、土砂崩れで不通と
なっているとのことであった。
梅雨明け前で、曇天の高度の低い雨雲が覆い被さっており、何とか持ってくれればと念じながら、
高度をグングンあげ約1時間で出発点となる夜叉神峠登山口(1380m)に着く。
雨雲の中に入り込み、小雨が降っており、
登り口の東屋で全員雨具を装着し、10時
に出発する。
風がなく湿度100%で歩き初めて直ぐ汗が
流れ落ち、ブナやミズナラの樹林帯で雨は
落ちてこないため、雨具を脱ぎTシャツ一枚
になる。
九十九折の登山道を30分程登るとナデシコ
科の白い花、センジュガンピに出会う。
さらに10分登ると五本松(カラマツ)があり、
根本が一本で途中から五本の幹に
別れている。
やがて緩やかな登りとなり左に巻くように
行くと急登となり登りきると夜叉神峠
(1760m:11:00)である。

最初の小休止をとる。
夜叉神峠は8月にはヤナギランで真っ赤に
染まるが、まだ咲いてなく、代わりに雨露に
濡れたクガイソウなどが咲いていた。
晴れていれば正面に主峰 北岳を有する
白根三山が見えるのだが、一面の濃い
ガスで残念ながら何も見えない。
間の岳
北岳

←参考写真
クマさん会2004年10月23日

峠からは北に進路をとり、暫く平坦な道を
15分程歩くといきなり急坂となり、汗を滴らせ
ながら喘ぎ喘ぎ登る。
12時に大崖頭山(オオガレアタマ)の下あたりの
広い場所で昼食とする。
今回はこれから急登が続くため、アルコールは
抜きにする。
休憩後、暫く登ると杖立峠の道標がある
大崖頭山(2177m:13:00)に着く。
この辺りでは雨雲を抜け出し明るくなり、
更に上空には二層目の雲があるが雨雲
ではない。
ゴロゴロした大きな石の登山道に変わる。
ここを登りきると樹林帯から抜け出て
低木帯になり開けた場所に出る
(昭和36年に山火事:2310m)。
北岳
間の岳

農鳥岳

ここからの展望は良く、雨雲の上に出た
ため、ヤット白根三山が雲海の上に見えた
感激の一瞬である。
全員カメラを取り出し撮りまくる。
しかし数分後には再びガスの中に隠れて
しまった。

南御室小屋の電話を入れ本日の夕食を
確保する。
(事前に宿泊予約を入れておいても4時
までに入らないと夕食を作ってもらえない?)
ガレ場の両側は御花畑となって、
イチゴの白い花、ゴゼンタチバナ、
ヘビイチゴやバイケイソウ等多数の花
が咲いて目を楽しませてくれる。
暫くガレ場を登ると、鵜飼さんの左足が
吊ってしまい、早速、即効性のある
バンテリンを塗りこみ暫く休んでいると
効いてきたようで、再び登りにつく。
本日の最高点である2510mの苺平に着く
(14:30)。
標高差1230mを6時間半で登ってきたこと
になる。遠望の利かない場所であるが、
本日最後の休憩を取る。
ここからは下りで、約80mの高度を下げる。
もう鵜飼さんの足の吊も心配なく快調に
飛ばし、40分程すると下に青いトタン屋根
の南御室小屋が見えて来た。
台風で間単に吹き飛ばされそうな頼りない
建てつけである(周囲はベニヤの板張り?)。
15:30にチェックインし、朝食は5:30からとの
ことで我々は早出をするため朝食は弁当に
変更した。
早い事前予約のせいか、一番奥の4人部屋
をあてがわれた。
早速、表のベンチで食前の一杯が始まる。
思ったほど寒くなくTシャツ一枚でも大丈夫
でウイスキーをグビグビ行く。
ここは水場があり本場の南アルプス天然水
である。
手が痺れるほど冷たく雪解け天然水で
あろう。水割りの氷など不要なほど冷たい。
夕食の5時半まで約2時間、本日の行程を
振り返りながら話は尽きず延々と続く。
小屋の周囲はナナカマドの木が白い花を
咲かせており、秋は紅葉で真っ赤になる
だろう。テガタチドリと思しきものや、シロバナ
ヘビイチゴ、名前は?だが実のような赤い花
(orつぼみ)もあった。
5:30夕食。ビーフシチューに、煮物の小鉢、
漬物、味噌汁である。
このビーフシチューがレトルトで温めただけ
と思うがこれが結構旨い。
ビーフも柔らくタップリ入っている。
瞬く間に平らげ完食。
明日の天気予報は午後から雨とのことで、4時半出発とし、
水の補給など明日の準備をしてまだ外は明るいが7時には就寝する。
鵜飼さん、熊本は直ぐに寝付くが、雄さん、竹内さんは先に寝た二人のイビキの
合奏で中々眠りに入れなかったようだ。
9時大粒に雨がトタン屋根を叩く音で目が覚めたが、疲れから再び眠りに入る。

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クガイソウ

アカタテハ

キバナオダマキ

シロバナヘビイチゴ

ヘビイチゴ

バイケイソウ

バイケイソウ
の花

ゴゼンタチバナ

ナナカマドの花

一日目(20日)

テガタチドリ?

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