九州登山ツアー:3-1.(霧島連峰縦走07.04.29)
九州登山ツアーにおける二つ目の登山は霧島縦走である。
昨日の体調を考えて、二チームに分けた。
水島、熊本チームは猿渡さんに登山口まで車で送ってもらい先行して登り始め、
他の吉松、竹内、鵜飼、猿渡、三輪チームは宿舎である「えびの高原荘」から
歩き始めることにした(1180m)。
6:50から朝食を取り、先行の水島・熊本
チームは7時25分に宿を車で出発し5分
で硫黄山登山口に到着(1280m)。
猿渡さんは宿に引き返し、他のメンバー
と宿からあらためて徒歩で出発し直す。
先行組は30分のアドバンテージを貰って
のスタートである。
硫黄岳は名前の如く、山肌を硫黄の噴煙
で真黄色に染めている。
5分ほど石段状の登山道を登ると霧島
縦走線の分岐に出会い、勿論、縦走線
のコースを取り最初の韓国岳(からくに
だけ)に向かう。
水島さんは昨日の疲れは回復している
が、兎に角、出だしは無理をせず、ユックリ
ペースで足を運ぶことにした。
3合目までは背丈の低い潅木が多少ある
が殆ど全山裸山と言ってよい。
三合目まで登ると硫黄山の賽の河原が
真下に見えるようになり、その後ろに
不動池が水を湛えている。
後続部隊は登山口に着いたところとの
情報が入る。
水島・熊本チームは後ろから来る登山客は
先に通しマイペースのユックリズムは崩す
ことはない。
兎に角、韓国岳は山頂を踏まねばならない
固い決意を持って着実に、溶岩のゴロゴロ
した急登を一歩一歩足を前に出し5合目まで
は快調に登った。
背後にえびの高原全体が見渡せるように
なり右手方向から反時計回りに山を回り
こむように登り始める。
後続チームは2合目であり差は縮まって
いない。
今日も快晴であるが湿度が低いせいか
爽やかで気持ちが良い。
また終始視界が開けており常に展望が
良く気分爽快の楽しい山登りが続く。

6合目に入ると樹林に囲まれて静かに
たたずむ神秘的な大浪池が見え始める。
8合目あたりから溶岩の露出した火口壁に
沿った登りになり左手に大きく口を開けた
火口内部が見えるようになる。
9合目で鵜飼さんを先頭に後続部隊が登って
くるのが見え始め、露出した溶岩の稜線を
登り切ると韓国岳の山頂でやっと後続部隊
と合流して山頂で一緒に記念写真を撮る
(1700m 9:30)。
山頂からはこれから向かう獅子戸岳、
新燃岳、中岳、そして一際高く聳える
高千穂の峰への山並みが一望できる。
一息入れたあと、水島さん・熊本は先行
して次の獅子戸岳に向かう。
一旦、急な溶岩砂礫の崩れ易いガレ場を
慎重に下る。
歩幅を極力小さくしバランスをとらないと
直ぐ滑る。
中腹まで降りたところで、一服していると
後続組が鵜飼さんを先頭に追いつき、
先に下ってもらうことにした。
今日の水島さんは快調だが無理を出来ない、
自分のペースで歩くことが大事である。
正面になだらかな饅頭のような獅子戸岳
の右に大きく噴火口を開けている新燃岳、
左に高千穂の峰が遠くに見える。
ガレ場を下りきると登山道の両側から背丈
の低いツツジの木がせり出し、その枝が固く、
剥き出しの腕に当り痛い。
このツツジの木が「ミヤマキリシマ」でまだ蕾
も小さく花開くまで一ヶ月以上掛かりそうだ。
満開になったら獅子戸岳は薄紫色一色に
染まり見事であろう。
05年6月に猿渡さん、三輪さんと登った
久住でのミヤマキリシマを思い出す。

ミヤマキリシマの下には白や薄紫の
「ハルリンドウ」がそこ此処に可憐に
咲いており心和ませる。
韓国岳から獅子戸岳の間の鞍部は距離が
あり広い平原になっている。
一面ミヤマキリシマの中を40分ほど掛けて
歩き、獅子戸岳の登りにかかる。
先行組の猿渡さんに携帯を入れ、位置を
確認すると丁度、獅子戸岳山頂を越える
ところで約20分の差で大いしたことはない。
5分ほど登ったところで、水島さんが足が
吊りそうだと言う。
ズボンを脱ぎバンテリンクリームを患部に
良く塗りこみ暫く休憩する。
携帯で猿渡さんに我々は縦走を断念し、
獅子戸岳と新燃岳間の鞍部分岐から新湯
林道へのコースを取り新湯温泉からタクシー
で「えびの高原荘」に戻ると告げ、ユックリ
獅子戸岳の山頂に向かう。
どうやらバンテリンの効果があったらしく、
ゆっくりではあるが何とか獅子戸岳山頂に
到着した(1429m 11:40)。
猿渡さんに調達してもらったガスで湯を
沸かしカップラーメンで昼食にする。
水島さんも元気を回復した。
我々はもう後は下るだけであり十分山頂で
休憩を取った。
そのころ直ぐ下の新湯への分岐で先行組が
昼食しながら我々を待っていたらしい。
先行組が新燃岳の登りにかかる頃、我々は
獅子戸岳山頂から新湯への分岐に向かって
下り始めた。
10分ほどの距離の処で二組が別々に昼食を
取っていたことになる。
新湯林道コースは緩やかな下りが延々と
続くが、拳大の石(溶岩)がゴロゴロした
登山道で歩きにくい。
1時間ほど歩いて沢を渡ると林道入口となり、
歩き安い広い道を黙々と歩き14:30に
新湯温泉「国民宿舎 新燃荘」につき、
タクシーの迎えを依頼した。
15:00にえびの高原荘にタクシーが到着し、
靴の埃を払っているところに先行組5人が
タクシーで到着し7名全員が無事下山し
揃った。
休む間もなく、猿渡さん、三輪さんは、
そのまま自分の車に乗り換え、4時間ほど
掛けて大牟田、福岡へ戻る。

二日間二人にはお世話になったお礼を
言い、無事帰られることを祈り送り出した。
東京組はえびの高原荘にもう一泊する。
水島さんは温泉サウナで疲れを癒し、
鵜飼、吉松、竹内、熊本はキリシマミズキ
や天然記念物のノカイドウの花を見に
えびの高原へ散策に出かけた。
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