小屋から見上げる、夜明けの塩見岳。

山頂では、5時10分くらいにご来光を見ることが出来るとのことだ。

（カメラをズームして山頂を撮影）

５時２０分に空身で小屋を出発して、塩見岳を目指す。

この時刻にはすっかり明るくなって塩見への道も山頂もよく見える。小屋からの標高差約３００ｍを１時間ほどかけて登る。暫くは這松の中を歩くが、山頂が近付くにつれて岩場の急登に取りつくことになる

岩場の花々
トウヤクリンドウ

 
タカネヒゴタイ(高嶺平江帯)アザミに似ているが、棘はない。

 
イワツメクサ

 
チシマギキョウ

先に登った人たちが足元に気をつけながら岩場を降りてきた。

ほとんどの登山客は小屋から空身で往復するが、山岳部やワンダーフォーゲル部の若者グループは、３０～４０キロの荷物を背負って登っていた。 歌の文句じゃないけれど、本当に"若い～って素晴らしい～＃♪"

我々は、急登が続く岩場を安全第一に、両手も使いながらゆっくりと登って行った。（軍手を持っていくべきでした。）それにナップザックなど背負える袋にすべきでした。

6時30分、塩見岳西峰（3047ｍ）に到着。

天気が良い所為で雲が少なく、遥か南に富士山が遠望出来た。

昨年登った荒川東岳（悪沢岳）（左　3141ｍ）と、一か月前にも登った赤石岳（右　3120ｍ）が近くに見える。

北に目を転ずると、間ノ岳（左　3189ｍ）と更にその左奥に北岳（3193ｍ）が見える

西峰から10分ほどで、今回の登山行の最高峰　塩見岳東峰（3052ｍ）に到着した。

南アルプスは、足の便が悪い所為もあって登山客は極めて少ない。山頂は我々２人の独占状態だ。360度の山々の眺めを心ゆくまで楽しむことが出来た。

７時過ぎに山頂を後にして、塩見小屋に戻った。小屋に置いていたリュックサックをピックアップして、昨日登ってきた登山道をたどって下山することにした。

8:00塩見小屋に戻り、ザックを背負い8:15下山開始。

9時10分、樹林帯の中での小休止。
この時間には日が高く昇り日差しが強かったが、流石に８月下旬ともなると、我々が7月末に聖岳、赤石岳に登った時のようなジリジリと肌を刺す厳しさは無い。

本谷山の少し手前から振り返ると、登ってきたばかりの塩見岳の全容が見えた。それにしても、この辺りは立ち枯れの木が目立つ。

10時10分、本谷山（2658ｍ）で小休止。

11時30分、三伏峠に到着。

三伏小屋で買い求めたカップ麺で昼食を済ます。（カップ?、お湯、割り箸付きで、〆て400円也）

ダイモンジソウ
下山中の先生風の年配の方から教わる。

 
同じ先生から聞いたが、クロなんとかソウ？（忘れた）

14時、鳥倉（豊口）登山口到着。
だらだらと続く長い下り道であったが、鹿塩温泉で汗を流せることだけを楽しみに下ってきた。なにしろ塩見小屋では水が貴重で、天水さえ一滴も無く、手も顔も洗うことが出来なかった。

14時50分、鳥倉林道駐車場に到着。
疲れが溜ってきた所為か、駐車場までの林道歩き50分はかなり長く感じた。

大越村鹿塩温泉は塩分の強い温泉だ。煮詰めると岩塩が取れるという。温泉宿は３軒しかない。
当初予定していた山景館は、日帰り入浴はやっていないと言う。２軒目に訪ねた塩湯荘は、快く迎い入れてくれた（料金600円）。
我々２人だけの貸し切り状態で、ゆっくり汗を流し、ついでに歯磨きもして、すっかり生き返った。