槍ヶ岳B

2010727日〜730

Report by 吉松

7月29日(木)

4時過ぎに起床。生憎天気予報が当ってしまった。夜来の雨が降り続き、濃い霧で山荘の周りの山々がほとんど
見えなくなっている。色々思案をするが、これからの天気の行方がはっきりしない。まずは朝食をゆっくりとり
ながら雨脚が弱まる
ことを期待することにした。

とりあえず堀さん案に従って、雨がひどくなければ、北穂高岳までの尾根歩きを諦めて南岳まで行き南岳山荘で
泊まることにした。

待つこと、2時間。雨は小ぶりに
なる気配が
なく、ついに縦走は諦
めて、昨日登った道を
そのまま
下山することにした。
(翌日も雨だと、天狗原の雪渓を
雨中下山となるので、危険が
伴う)

身づくろいをしっかりして、7:00
に槍ヶ岳山荘を出発。

 

青木さんによれば、山では30%は雨に降られると考えた方が良いとのこと。

(我が先輩鵜飼さんは50%だから、20%多い分だけ雨男とよばれる所以であることが分かった。)

槍の穂先ははじめから見えない。槍ヶ岳山荘も瞬く間に視界から消えてしまう。

播隆窟で小休止の後、青木さんの足の調子も戻り3人そろって黙々と下山。

吉松は那須岳の根岸さんの雪渓滑落を思い出して、勾配のある雪渓の下りは、かなり用心をしながら渡った。

(青木さんは若きころ軽装の靴で山に入り、200mの雪渓滑落を経験した。手で必死にかけた制動に
よって、10本の
手指全てに血豆ができて暫く消えなかったそうだ。それ以来、絶対に山をなめてはいけない
と悟ったとのこと。)

槍沢ロッヂで早めの昼食(10:4011:20)<ここまで雨中のため写真無し>

横尾山荘には、まだチェックイン
手続きさえ
できない12時50分
に到着。

チェックイン後は、濡れた靴、
カッパ、衣服
など何から何まで
乾燥室にぶち込んでやっと
人心地
をつけた。

なにはともあれ、無事下山を祝っ
て、食事前
に乾杯!

ハイライトであった尾根歩きが出来ず、昨年の南アルプス赤石岳に続いて雨に祟られた堀さん、青木さんは
いささか
がっくり。一方、槍ヶ岳に初登頂の吉松は大いに満足。4時には一番乗りで山荘の風呂に飛び込み、
すっかり気分を
直して日本酒2本もあっと言う間に飲み干しました。

翌30日へ

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