09.08.22 霧が峰(八島湿原〜車山)

標高2000mの涼と高山植物を求めて霧が峰を企画した。参加者は03年12月27日新雪の金時山以来、
6年振りの半澤さんご夫妻と川島さん、雄さん、熊本の5名である。
新宿7:00発のスーパーあずさ1号は夏休み最後の登山や旅行客で満席でとなった。
川島さん、雄さんは立川からの乗車で、この混雑を避け、新宿発7:03の臨時特急あずさ51号に
切り替へて大正解。ガラ空きの列車で後を追いかけてくることになった。
9:14に上諏訪駅の到着すると半澤さん夫妻が改札で待ち受けていてくれた。お二人は上諏訪まで
車でこられ、4:30に自宅を出発し7:30には上諏訪駅に着いていたそうで2時間ほど待っていて
くれたことになる。
15分ほどして後続の川島さん、雄さんが到着。5人乗れるタクシーをつかまえて八島湿原に向かう。
霧が峰高原に入ると一瞬濃い霧に包まれたが35分ほどで目的地の八島湿原(標高1500m)に到着した(¥6300)。

身支度を整え、例によって八島湿原の大きな標識の
前で記念写真を撮りスタートした。
最初に出会った花は、湿原に下りる入口に咲いて
いたコオニユリである。


湿原全体を俯瞰し正面には蝶々深山右手には車山
山頂の気象レーダードームが見える。

本日のルートは湿原を時計回りに半周し、物見岩に
上がり、蝶々深山を経由し、車山へと向かう。

湿原は木道が敷かれており歩きやすい。
湿原一面にヨツバヒヨドリが、
ノリウツギ
オオカサモチ
シロヨメナ
また数種類のアザミが咲き、


薄青のツリガネニンジン、黄色のオミナエシ、黄色で
月見草似のメマツヨイグサ、薄ピンクのハクサンフウロ、
カワラナデシコ、
 濃い赤紫のアサマフウロが群生している。
またヤナギラン、やヤマハハコ等が咲き、湿原一帯は
既に秋の装いが始まり草紅葉になり始めている。
また黄色キク科のマルバダケブギやワレモコウ等
に混じり、トリカブトの一束が咲いていた。
夏休みの自然観察会とかで、小学生の親子連れの
一団30名ほどと相前後して木道を行く。
薄い空色をしたトウウチソウ似の花が咲いているが
名前は分からない。その他にも良く山で出会う花や、
名前を知らない珍しい花などが多数咲き数え切れない
ほどの高山植物である。写真を撮りながらで結構時間
を費やしてしまった。
約湿原を半周したところで周回コースの木道から離れ、
蝶々深山への山道に入り自然観察会のGpからも離れ
樹林帯に入る。
...... 足元はクマザサの生茂った平坦な登山道となり15分ほど
歩く途中に濃い赤紫のホタルブクロや、薄紫のマツムシソウ
が出始める。樹林帯をぬけ出ると、いよいよ山への登りに入る。
胸の高さまでのヨツバヒヨドリが一面に咲く登山道は
高山植物保護のためグリーンロープに沿ったツヅレ折り
の緩やかな勾配の登山道で、陽をまともに浴びるが
1700mの高度で湿度も低く汗もかかない。
最初に訪れた時の登山道は直登で結構キツイ思いを
しながら大汗をかいて登ったが今は時間を要するが楽だ。
高度を上げるに連れてマツムシソウが多くなり、
クガイソウに似た青い箒状の花や黄色いメタカラコウ、
(orアキノキリンソウ?)ギボウシ、
  珍しいトモエシオガマ、黄色のキンレイカ等が現れる。
中腹まで登ったところで振り返ると真下に八島湿原の
全貌が見え、その向こうにスタート地点のレストラン
の赤い屋根が小さく見える。
ますます、マツムシソウが山一面の群生となってきた。
11:30予定よりも10分遅れで物見岩に到着した。
梅酒で乾杯し昼食にする。
30分ほど昼食休憩し記念写真を撮り、蝶々深山への
登りになる。
  ここから蝶々深山までは熊笹の草原で遮るものがなく
360度の展望である。
約15分で蝶々深山のピークに立った。正面に、
車山の山頂が真近に見えるようになり、左手には
ガスが掛かっているが蓼科山がウッスラと確認できる。
右手には車山肩のレストランも見える。
大きな石のゴロゴロした歩きにくい登山道を一気に
車山湿原まで下る途中に
ウスユキソウを発見した。 
車山湿原はアカバナシモツケで真っ赤に染まっている。
   
 スッカリ青空広がり爽やかな風のなか、再び
木道になり車山山頂へのコースを取る。
  途中ウメバチソウやマツムシソウの群生を見ながら、
一旦蓼科山方向に向かって歩くと真下に白樺湖が
見え始める。 
 更に進み車山乗越(1815m)まで来ると白樺湖の全景が
見えるようになり、蓼科山もガスが薄くなり山頂辺り被って
いた雲も取れてハッキリ見えるようになった。
 ここからは折り返して砂利を敷き詰めた階段状の
登りになり
勾配も急で汗が出始める。 
標高110mを登りきり
13:20予定時間に大汗をかいて車山山頂(1925m)に
到着した。
山頂は冷たい風が吹き、汗ばんだ肌に心地よい。
 山頂祠の前にある古い山頂標識を囲んで記念写真を撮る。
 山頂からは360度の展望ではあるが、残念ながら、モヤで
遠望の山は見ることができない。山頂で休憩せずに、
車山肩まで下ることにした。
 山全体がヨツバヒヨドリとマツムシソウの群生の中に
ススキが、秋が近いことを感じさせる。
石ころの道をヒタスラくだり。
 途中に一際高く真っ白なサラシナショウマが輝いていた。
空には観光グライダーも飛んでいた。 
 14:00丁度に車山肩のレストラン(チャップリン)
に着いたとき、頼んでおいたタクシーが来たところで
あった。
20分ほど手洗いや冷たいものを飲み、焼きトウモロコシ
(柔らかくて甘い!)をほおばったり、朝取り完熟トマト
などを仕入れ、本日の最終地「日帰り温泉:片倉館」へ
向かう。
 当初予定より40分早く、14:40に着いた(¥6180)。
片倉館は明治に製紙業(シルク)で財を成した
片倉兼太郎が昭和3年に温泉大浴場として洋風建築
として立てられたもので、歴史は古い。
現在は露天風呂やサウナはないが、「千人風呂」と
「ラドン温泉」の浴槽がある。千人風呂は胸までの
深さで下には玉砂利が敷かれている。
 大広間も温泉も時間が早いせいか空いており、
筋肉を揉み解し、汗を流した。
半澤さんは車の運転があるため、残念ながら
アイスクリームでお茶を濁し、申し訳ないが、
熊本、川島、雄さんは生ビールで乾杯し、
ユックリ16時まで寛ぐ。
 外に出ると、空は雲ひとつなく紺色に近い青さが
目に滲み、30度を越す下界の蒸し暑さである。
上諏訪駅前の駐車場に半澤さんの車が駐車してあり
(¥600−/日)そこで、半澤さん夫妻とお別れした。
(半澤さん気をつけてお帰りください。)
 残った川島さん、雄さん、熊本の3名は早速、下りの
時刻表を見に行ったが、残念ながら当初予定の
スーパーあずさ28号(上諏訪17:22)までなく、
50分ほど待ち時間があり、土産物屋を
覗いたあと、ホームに入り、上諏訪駅名物のホーム
「足湯温泉」に入ることにした(無料)。
 20分ほど熱い温泉に足をつけていると真っ赤になり、
体全体が火照ってきた。

あずさ28号は結構乗っている人が多かったが、何とか自由席で3人並んで座れ、川島さんが調達した朝取り完熟トマト
をご馳走になり、雄さんが購入した地酒「真澄」を飲みながら帰路に着きました。

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