09.05.03燕岳三日目
下山

燕山荘もまだオープンして一週間目に入ったばかりで、小屋全体が湿っぽい。
夜は全員が鼻がつまり、クシャミや鼻をかむ音があちこちでして騒しく、1時頃
には目が覚め、昨夜の就寝が早かったせいもあり、3時には起きて外に出てみた。
所々薄い雲が掛かっているのか、星は出ているが、満天の星が輝くというほどでは無かった。
なお、天体観測装備万端の田形さんは星より睡眠優先で、起きてこなかった・・・が、正解。
日の出は4:50ということで、4時過ぎには明るくなってきたが、南、東の方面は雲が
出ているため日の出を拝むのは難しそうである。

4時半頃になるとやや明るさを増してきて、北アルプスの山々には雲がなくハッキリ見える。

一方、東南の方向には一面の雲海が
垂れ込め、新潟方向の妙高、火打、
戸隠、菅平方向の根子岳、四阿山、
その右には浅間山が雲海の上に出ており、
微かに浅間山の噴煙も確認できる。
更に東側には秩父山塊から八ヶ岳が
やはり雲海の上に頭を出している。
富士山は霞んではいるが何とか確認が
出来た。
日の出写真を諦め、朝食を早める
ことにした。5時スタートの朝食を
一番乗りで取った。小野寺さんも
何とか回復し今朝は食欲が出て、
先ずは一安心である。

6:45燕山荘の前で写真を撮り、
三日目の下山をスタートした。
気温は低く数度であろう。
昨日は暖かさで雪面がシャーベット
状に融けていたが、寒さで固く締り、
アイゼンの歯がザク、ザクと食い込み
歩き易い。
北アルプスの雄姿が見納めとシッカリ
目に焼きつけ、カメラに再度収めながら
ユックリ、慎重に下りた。
合戦沢までの急下りはアイゼンを
シッカリ踵から踏み込み、ストックで
バランスを取りながら慎重に下りる。
スリップや転倒したら谷底まで一直線
に落ちてしまう。
一気に合戦小屋まで下り一息入れる。
小野寺さんも快調で今日は問題なさそうだ。
富士見ベンチを過ぎると下から登って
くる登山客に出会い始め、
第三ベンチに向かう途中で何と
マウンテンバイクで山頂に登る人に
出会った。
殆ど転がしているか、担いで登るようで、
我々一同唖然!恐れ入りました。
第三ベンチで二回目の休憩を取る。
この辺りでは昨日の暑さで雪も大分
溶けたようで、土が出始めている。
第三ベンチを出ると、登りの登山客が
次から次と数珠繋ぎで今日の登山客は
昨日よりも数倍多そうだ。
登り優先で道を開けてあげるため、下山
に手間取るが山マナーはシッカリ守る。
第二ベンチでは、もう我慢が出来ず
アイゼンを外した。
第一ベンチも過ぎると、雪はなく、春の
世界。下方に中房温泉の屋根が見え
はじめると道端にスミレが咲いていた。
今回のルートで唯一の花である。
足も軽快になり丁度10時、出発から
3時間15分と昨日の登りの半分の時間
で中房温泉登山口に無事全員が下山
できた。
無事下山で満面の笑みをカメラに収め、
有明荘に戻った。
宿泊者は下山後の温泉入浴は無料
サービスである。
早速、二日間の汗を流し、露天風呂に
ユッタリ浸かる。帰りの乗合いバスの
出発まで2時間以上ありノンビリできる。
入浴後は食堂に集まり、残雪の燕岳
登頂、無事下山を祝い生ビールで乾杯!
野沢菜漬け、馬刺しをツマミに日本酒
「燕岳」も少々頂き、昼食に入る。
 山菜は山ウド、コゴミ、フキノトウ、
コシアブラ等々。
 めずらしいシャケのずけ丼。
ボリュームたっぷり。
お腹いっぱいになり、良い気持ちでバスを待っていると、有明荘のスタッフがカメラを持って近づいてきて、
全員の写真を撮らせて欲しいとのこと、有明荘ホームページに載せたいとことで、勿論OK。
すると、さっそく、5月5日の新着情報として掲載された。

↓掲載内容ここから

↑掲載内容ここまで

少々のアルコールで気持ちよくバスの人となり爆睡して穂高駅に向かいました。
穂高駅には一時間に一本しかない電車に余裕2分ギリギリで間に合い何とか13:44の松本行
に間に合った。松本駅では途中下車して土産物を買う時間を予定していたが、14:48の始発
「スーパーあずさ22号」に乗ろうと意見一致し、
車内で飲むアルコールとツマミを買って
乗り込んだ。
早い電車に乗ったお陰で八王子5時、
新宿5時半に着き、明るい内に自宅に
戻れました。

今年のゴールデンウイークでは最高の天候に恵まれた三日間で、残雪の登山、北アルプスの全山が見られ、
全員感激&大満足の燕岳登山でした。

クマさん会目次に戻る