09.04.18 妙義山

妙義山には前回02年11月秋 紅葉の時期に訪れた。今回は春・桜からツツジへの切り替わる時期に来た。
この山は信越線や上信越自動車道から見る尖った奇岩・奇峰の山姿は一度見たら忘れることがない。
今日はこの妙義山にチャレンジである。高崎駅で乗換え信越線 松井田駅に9:40に集合に、
久し振り参加の八木さん、田上さん、そして鎖場が大好きな川島さん、それと堀さん、吉松さん、
能勢さん、熊本の常連メンバーで計7名が集まった。
前回はタクシー待ちで大分ロスした経験を活かし、今回は予めタクシー2台を予約してあり、
スムーズに乗り、直ぐ中の嶽神社へ向かうことが出来た。20分程で中の嶽神社駐車場に着く。

この下は50種類1万5千本の桜が植林
された「さくらの里」があり「さくら祭り」の
最中であった。
例年ならこの時期が桜のピークであるが
今年はかなり早めに咲き、殆どが葉桜に
近くなってしまっていた。
駐車場で登山準備を整え、モヤで霞む
妙義山をバックに最初の写真を撮り、
さくらを見ながら、数分タクシーで来た道を
戻ると
妙義山登山口がある
(標高720m 10:20)。
登山口で登山スタートの写真を撮り
5分程登ると、石門、鎖場の案内図があり、
イヨイヨ奇岩、奇峰への挑戦が始まる。
左手奥にに大きな岩で中が繰り抜かれた
第一石門が見えると、
鎖場の小手調べで、「かにのこてしらべ」
と名づけられた短い5mほどの鎖場に出た。
小手調べだけあって、勿論全員難なく
クリアー。しかし、これから本格的な鎖場の
連続になると話すと、妙義山が初めての
吉松さん、田上さん、八木さんは
「アチャー!」と悲鳴を上げる。
登山道には可憐なスミレの群生が一面を
空色に染めていた。
第一石門、第二石門(鎖場に連続)への
ルートと大砲岩へのルート(鎖場なしの
脇道)の分岐にでた。
勿論、我々は鎖場の第一石門、第二石門
へのルートを取る。
第一石門を潜りぬけ右に迂回するように
登ると、今度は第二石門が見えてきた。
ここから本格的な鎖場が始まる。
鎖場挑戦の前にここで、三点支持による
鎖場登り方、下り方を説明し、熊本が先頭
に立ち進む。
先ず、最初は「かにの横ばい」である。
名前が示すように鎖を両手に持ち、
横に這いながら15m程登っていく。
足場が岩に付けられていてここは問題ない。
連続して今度は石門の入口まで
「かにの縦ばり」
である(縦バイの間違い?)。
75度位傾斜した壁を真っ直ぐ登る。
岩壁の表面が濡れていて靴がツルツル
滑る。
しかし急斜面でも登りは足の置き場を
確認しながら登れるので、両手、両足を
岩角に踏ん張って何とか体を押し上げ
第二石門入口に着く。
しかし、両側が切り立ったところの点であり、
鎖で体を支えながらカメラを構え、
石門を通した奇岩、奇峰の景色は目を見張る。
休む間もなく、今度は30mほど垂直の壁を
下る「つるべ落とし」と名付けられたところ
である。
下りは、足元が見えず靴の置き場が
分からないために登りよりも何倍も怖い。
特に濡れた壁では靴の爪先は滑って
固定出来ない。この場合は体を思いっきり
谷側に倒し、岩壁面と靴底をフラットに
しなくてはいけない。
初心者は恐怖心から、なかなか谷側に
体を倒せず靴が滑ってしまう。
熊本が先に30mの垂直を下りきる。
見上げて、次々に降りる初心者に体の
位置や鎖、岩壁の手の使い方、足の
置き方を下から怒鳴る。
時間は掛かったが全員無事に降りられた。
初めての八木さん、田上さんはフーフーと
肩で息をしている。
スミレの咲く登山道を暫く登ると今度は
「片手さがり」と名付けられた垂直10mの
下りである。ここもクリアーし第四石門に着く。
ここには東屋やベンチがある広場となって
おり、最初の休息をとる。上空には青空が
広がり、太陽が当って暖かくなり気温が
上がってきた。
第四石門から大砲岩が見える。
全員写真を撮り、しばし休み、更に次に進む。
次は黒田泣岩と名付けられた20mの
壁に出会う。

斜度は70度程度で壁の表面は陽に
当たって乾燥しており、メンバーも壁乗り
越えは既にマスターして
難なく壁の上に立つ。
満開の薄紫色のヤシオツツジが咲いて
綺麗な壁の上は幅が狭く、馬の背尾根
の先が大砲岩になっている。
我々は更に隣の尖った岩のテッペン
(天狗の評定)に立つことにして一旦
鎖で降り、
更に鎖で登る。
これで本日前半の石門めぐりの鎖場連続
を全て無事制覇したことになる(11:50)。
これからは、鎖場はなく岩壁の下に
付けられた狭い登山道を歩く。
昼食をする東屋に急ぎ、いくつか大きな
岩の下を中腰になりながら渡り、登る。
キブシの木に黄色い花が鈴なりになり
見事だ。
今度は鉄階段を延々と3百段くらい一気
に下る。
ホウチャクソウや
マムシグサ
カワギシスミレ
等が登山道に現れ、暫く歩くと今度は
本物の2m以上もある蛇が鎌首を上げ
ながら現れた。
大砲岩から約40分で東屋に着いたところ、
丁度、20人近くのGPが食事を終了した
ところで、東屋は、我々7名で独占するこ
ととなった。
早速ガスコンロで湯を沸かし、ラーメンつくり
が始まる(12:30)。
鎖場で力を使い果たしたか皆さんお腹を
空かして、やっと昼食にありつけた。
この東屋から妙義神社までは1時間20分
程下らなければならない。大きな岩の下を
潜り抜けるのを何回か繰り返して第二見晴
らし台まで、予定40分のところ30分で来た。
見晴らし台からは残念ながらガスやモヤで
本日の見通しは良くないが、モヤが出て
いなければ素晴らしい景観の展望台なの
だろう。
更に30分程下って妙義神社についたが、
改装中で、登山道からは構内には残念
ながら幕が張られ入ることが出来ない。
しかたなく、本日の温泉
「妙義ふれあいプラザもみじの湯」
に向かう。
温泉は丘の上にあり手前に町立ふるさと
美術館があり、周囲は公園で綺麗に
手入れされ、一面に菜の花が咲き 
周囲にサクラや各種ツツジが咲き、 
 妙義山の麓として良いロケーションに
ある。
予定よりより約1時間早く「もみじの湯」に
到着した(14:15)。
温泉は無色透明の弱アルカリ性高張性
低温泉で源泉温度は26.6度で加温して
いる。
露天風呂からは妙義山が一望できる
(¥600-)。
無料休憩の大広間も今日は空いており、
真ん中のテーブルを確保し、15:30に迎え
のタクシーを頼んで、早速、温泉につかり
本日の岩壁挑戦の疲れを癒す。 
松井田16:00発の電車で高崎へ行き、
4分乗継で快足上野行きに乗る。
本日の鎖場との格闘で皆さんお疲れ気味か
電車ではコックリコックリと船を漕いでいた。
途中、新宿湘南ライナーに乗換え、帰路に
つきました。 

次回はゴールデンウイーク北アルプス 残雪の燕岳の予定です。

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