那須紅葉 -2(08.10.12)

二日目:昨夜は適度のアルコールで9時に就寝したお陰で熟睡し、1時半過ぎに目が覚めてしまった。
外は時折、突風が吹いており、ガラス窓が振れる。皆は軽い寝息で寝ている。
5時少し前に、川島さんが宿の温泉に行ったようだ。帰りを待って私が入りに行く。
鹿の湯の源泉から引いており、温適温でユックリ30分位、朝風呂を楽しむ。
皆も続いて朝風呂に入り、朝食7時まで、TVのニュースを見て時間を潰す。

  今日は車の渋滞を避けるため、昼前に
下山の予定で弁当は持参しない。
従って、朝食をタップリ取り備える。 
  7:50にタクシーが来た。運ちゃんの話し
では、もう既に湯本の下から渋滞が
始まっているそうだ。しかも、強風のため、
ロープウエーは運休しているとのこと。
お世話になった南月荘を後にし、
那須登山口に向け出発する。 
歩くのと同じスピードのノロノロの走りで停止することがないだけまだ良い。
ロープウエーまで7.5Kmありこの調子では何時に登山口に着くか知れない。
有料道路の料金所を越えて、運ちゃんが多少遠回りになるがツツジで有名な八幡コース
(バスの下りルート)を取った。これが正解で、大丸温泉まではスムーズに来た。
しかし大丸温泉では合流し、殆ど動いていない。
ロープウエー駅の駐車場が満車でそのための渋滞で、全く動く様子がない。
我々はここで車を下り、歩くことにした。運ちゃんもその方がおお助かりで了解。
渋滞がなければ、6,7で来るところ30分以上掛かってしまった。
大丸温泉の駐車場も満車でその下から路上駐車の状態である。 
大丸温泉で登山の身支度をし
スタートの写真を撮る。
  登り始めるアザミがまだ鮮やかな薄紫色
で咲いている。
ここから既に登山客で一杯で縦列であり、
通常では見られない光景だ。
ロープウエー山麓駅まで約20分で登った。 
今日は吸い込まれるような青空で
昨日見た紅葉よりも、太陽に照らされて
鮮やかさが違う。

鬼面山(1616m)から朝日岳(1896m)の尾根が真っ赤に紅葉し、目を見張るばかりの景観である。

山麓駅から更に一番上の駐車場(峠の茶屋)
まで更に約10分登り、小さな鳥居を潜ると、
いよいよ此処から峰の茶屋までが本格的な
登山道となる。 
この登山道入口で集合写真を撮る。
ロープウエーが止まっているため、この登山道
に全員が流れ列をなしマイペースで登れない。
9時前だが下ってくる人も多く、強風で登山を
早々に諦めて下りてくる人達である。
暫くは茶臼岳が風除けとなって静かな登りで、
両側からせり出した紅葉のトンネルの登山道
を登る。
昨日の姥ケ平の紅葉はドウダンツツジ系が
多かったが、こちら側はカエデ系や
ナナカマド系も結構あった。
更に20分程で峰の茶屋への尾根道に出る。 
真赤に燃える朝日岳が眼前に迫る。

峰の茶屋から右手に朝日岳、鬼面山まで遮るものがなく、朝日岳は麓からの全貌が見え、赤茶けた岩肌に更に紅葉した
木々が赤く点々として異様な様相である。この光景を見ただけで本日の登山の目的は果たしたようなものである。

一方後ろを振り返ると、峰の茶屋の
左手に、頭に二本の角が生え青空
を突き刺した茶臼岳が仁王立ちし、
麓がドウダンツツジ系の背の低い潅木
が赤くなり、鬼が前掛けをしているよう
に見える。
しかし、ゆっくり見てはいられない。
茶臼岳と朝日岳・鬼面山の挟まれた
明礬沢を吹き抜ける烈風はもの凄く、
瞬間風速は、30mはあろうか? 
立っていても足を踏ん張っていないと
吹き飛ばさそうである。
本日は朝日岳の山頂を目指す当初の目的で
あったが、二日間で十分に紅葉を堪能し、
この強風で朝日岳登頂を断念も全く悔いは
ないと全員一致し、集合写真を撮って下山
することにした。
烈風に追われてほうほうの体で退散と
いった感じで下山。
茶臼岳の下の山の紅葉もびっしり。
鬼面山をバックにした紅葉
もみじのグラデーション
ロープウエー山麓駅で下りのバス状況を聞くと、
黒磯7:20発のバスが今(9:30)到着し出たところ
だという。1時間遅れである。
この次は恐らく2時間以上遅れそうである。
兎に角、大丸温泉まで下り、そこでタクシーを呼ぶ
ことにする。
しかし、タクシーも渋滞にはまれば同じで動けないはずだ。雄さんが、一応電話し確認する。
一台登山客を乗せて此方に向かっており、もし客が大丸温泉で下車すればその車に乗れるとのことであった。
電話してから40分ほどしてやっと目当てのタクシーが来、予想通り登山客は下車し、
すかさず乗り込む。下山はまだ渋滞がなくスムーズに走り20分でお菓子の城についた。(12:00)
この中に源泉日帰温泉「那須山」がある
(休日¥1200-)。
無色の単純温泉だが源泉掛け流しで、
大きな檜風呂の内湯、サウナがある。
比較的空いており、穴場かも知れない。
早速、温泉に浸かり二日間の汗と疲れを取り、
大広間で各人好みの昼食をオーダーし、
ゆっくり寛ぐ。食事はボリュームもあり、味も
マアマアであった。
2時間ほど休憩し(14:00)、那須塩原へタクシー
を依頼した。
未だに、逆方向の那須湯本、ロープウエーに
向かう車は殆ど動かず、一軒茶屋、広谷地、
お菓子の城から那須インターまでビッシリの
渋滞で、日帰りで来た人は何も見ず、何もせず
に帰ることになるだろう。
   我々は、郡山始発で那須塩原14:32の
「なすの274号」自由席に場所を占有し、
宴会列車で明るいうちに帰宅した。

茶臼岳を背景に姥ケ平の紅葉、荒々しい岩峰が真っ赤に燃えた朝日岳の紅葉を堪能し尽くし、
それも今まで経験した中で、最高の紅葉を目にした二日間で大満足の那須モミジ狩でした。

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