08.09.27 谷川岳

今回の谷川岳は光上さんの要望によって企画したものであり、光上さん親娘(佐藤亜希子さん)、小峰さん、
竹内さん、高橋雄さんと熊本の6名である。佐藤亜希子さんは02年7月の富士登山以来6年振りの参加である。
谷川登山は今まで上野発7:20の特急水上1号を利用していたが、今回は余裕を持った歩行スケジュール
にするため、往路は東京発7:08の新幹線とき305号(上毛高原まで、そこから水上までバス)を利用した。

  熊谷を過ぎたころ(8:00)進行左手の秩父
山塊の中に、今年5月6日に登った両神山
(百名山)がハッキリ見えた。 
   
  上毛高原からバスで水上駅で更に乗換え、
ロープウエー駅に9:30に到着し、1時間ほど
登山スタート時間を早めることが出来た。
谷川ロープウエーは3年ほど前に更新され、
二本のロープで吊り、風速30mまで耐えられる
最新式のものである。 
   
  10分程で高度600mほど稼ぎ、1310mの
天神平まであがる。
今までここからリフトで標高1500mの天神峠
まで登って登山開始としていたが、今回は
昨日の雨で、登山道は濡れており、天神峠
からの急な下りは滑りやすく、今回はこれを
避けて、天神平から標高差650mを登ることに
した。 
   
  天神平で対面の白毛門、笠ケ岳、朝日岳を
バックにスタートまでの写真を撮る(9:50)。 
   
  緩やかな湿った登山道が暫くすると木道
に変わり、15分ほど登ると、天神峠からの
分岐点にでる。 
   
  熊本を先頭に亜希子さんが続き、光上さん
はユックリペースで、光上さんをサポート
するように、小峰さん、竹内さん、雄さんと続く。 
   
  尾根に出ると天神峠が見える。     
   ちょっとした岩場のトラバース。
足場が狭いので最初の鎖場となっている。
   
  更に木道から、泥濘んだ登山道を暫く
すすむと前方に避難小屋(熊沢穴の頭)
が現れ、ここで最初の休憩を入れる(10:45)。
谷川岳登山警備の人の話では昨日登った
とき、山頂は紅葉で真っ赤だったと言われ、
楽しみになった。 
ここまでは、全員まだ笑顔で登ってきており
余裕がある。
   
  避難小屋の辺りはナナカマドが赤い実を
沢山付けているが、葉は黄色から茶色に
変わり、紅葉をせずに枯れてしまっている。
今年の紅葉は期待出来ないのかと心配になる。 
   
  5分休憩し、いよいよ急登りの連続に
取り組む。 
避難小屋を出て、5分、最初のロープを
張った岩場に出る。
数mほどの岩場で、難なくクリアーする。
   
   次は10m程の鎖場である。
岩場にはゴツゴツした手掛かりや足掛かり
があり鎖やロープに頼らず、両手、両足を
使って3点支持で問題なく登れる。
亜希子さんはマダマダ余裕の笑顔で
着いてくる。
   
   次は約30m程の岩場である。これも難なく
クリアーする。
   
  光上さんは少しペースダウンして遅れ気味
だが、頑張って着いてくる。 
   
   岩場を全てクリアーし大きな岩
(天狗の溜まり場)に出て、
ここで2回目の休憩とする。
   
  前方に谷川岳山頂への登山者が列を
なして登っているが山頂付近はガスの
中である。 
   
  後ろを振り返ると山間から水上温泉、
上牧、そして沼田の市街地が一望でき
この景観に疲れも癒される。

遠くは赤城山、雲取山、両神山、近くには 
仙の倉山(2026m)万太郎山(1954m)の
尾根が連なり、その谷間から噴上げる風
が冷たい。
   
    
  写真を撮り休憩し、更に高みへと足を運ぶ。
この先は鎖場、岩場はないが、急なガレ場
の登山道の連続となる。
 周囲には所々、赤く色付いた紅葉が
出始める。
   
       
  30分程登ると再び大きな岩の塊に出会い
此処が、天神ザンゲ岩とあった。
3回目の休息を取る
光上さんは結構足にきているようだが、
まだまだやる気である。
山頂はまだ尾根の更に先で姿は見えない
が、ガスで囲まれている。
長い急登のガレ場が続き、喘ぎながら
登ると前方上方に、標識と同時に小屋が
ガスの中にウッスラと見えた。
肩の小屋である。 
   
  山頂に近づくにつれ風が強くなり、濃い
ガスに包まれ寒さが増してきた。
肩の小屋に近づくと周囲は昨日の雨が、
草木に結氷し霧氷となってなっている。
草木の根本や、肩の小屋の周囲は雪が
堆積しており、昨夜か明け方に初冠雪
なのであろう。 
   
  肩の小屋(山小屋)に12:10に到着したが、
とても外は風が強く寒くいため、小屋に
入り、ここで昼食とすることにした。
テーブルを一つ確保し、山小屋のおでんを
二つオーダーし、先ず、此処まで到達で
きた喜びで、恒例により梅酒で乾杯する。
ノンビリ休息を取りながら、各々持参した
弁当を広げワイガヤで楽しい昼食となった。 
   
   暖かい山小屋ノンビリしていると、更に
風が強く(風速20m以上?)寒い山頂
まで行くのがイヤなるが、全員山頂を
目指すと言う。
皆、寒さ対策で雨具に身を包み、外に出、
山頂を目指す。
山頂のトマノ耳(1963m)までは肩の小屋
から10分ほどで着く。
   
  谷川岳の山頂はトマの耳と更に北方に
オキノ耳(1977m)の双子峰であり、
「耳二つ」と昔は呼ばれていたそうである。
トマは薬師岳、オキは谷川富士である。
トマの耳に立ち、強風を避け、何とか
山頂の集合写真を撮った。 
   
  強風で谷間から噴上げるガスが一瞬
途切れ、周囲がハッキリ一望できる2秒
くらいの時間があり、トマの耳からオキ
の耳の向かう尾根の下はドウダンツツジ
が真っ赤の染た紅葉が、周囲の緑の中
に映え 
   
  直ぐ近くのナナカマドは氷結で真白く
なって、この対比の光景が素晴らしく、
滅多に遭遇できない場面であろう。
ガスの消えるほんの2秒くらいの時間
しかなく、中々写真を撮るタイミングが
難しく、寒さに堪えながらシャッター
チャンスを待つ。 
   
  風と寒さのため、オキの耳までは諦め、
下山に入る。
   
  一旦肩の小屋まで戻り、登ってきた
コースを折り返す。  
   
  登っている時は気がつかなかったが、
黄葉や 
   
  紅葉も目についた。     
   急なガレ場の下りは浮石も多く、慎重に
ならざるを得ない。
先頭を 行く熊本と亜希子さんは快調に
飛ばすが、光上さんは既に膝に来ており
遅れ気味であるが、他の三名のサポート隊
が着いており安心して下る。
時々、立ち止まり姿が確認できるまで待ち、
再び先行する。
これを何回か繰り返しながら下る。
   
  大きな急な岩場、鎖場も何とか無事に
全員クリアーし、熊沢穴の頭(避難小屋)
まで戻り、休憩を取る。
此処まで下れば、後は難所はなく、
濡れた木道と泥濘んだ登山道でスリップ
を注意しながら下れば問題ない。 
   
  光上さんをサポート隊に任せ、先頭の
熊本と亜希子さんは足元に注意しながらも
飛ばし、後続との距離は益々離れるが
ロープウエー上駅まで一気に下り降りた。
5分後、後続の4人が到着し、無事6名全員
が下山できた。 
   
  ロープウエーで下まで降りたが、途中
結構強い風が吹き荒れていたが、
二本ロープで支えられたゴンドラは
ビクトモせず、揺れを感じなく実に安定
していた。
ロープウエーに乗って直ぐ、タクシー
二台を依頼する。
ロープウエー下駅に着き暫くすると
頼んでいたタクシーが2台到着し、
本日最後のイベントである温泉
「ホテル湯の陣」へ向かう。
走り出して暫くして、先行した走る雄さん
から携帯電話が入った。
タクシーの運ちゃんから上牧にある
日帰り温泉が新しく、静かでお勧めだ
と紹介されたと言う。 
   
  これに従い、行き先変更し上牧の
風和の湯」に向かう。
風和の湯は上牧駅から徒歩10分の
ところにあり、内湯、露天風呂とも
大きくはないが、客数も少なく、静かで
大広間も我々6名で貸切状態で静かで
ノンビリ休憩できた。 
   

帰りは上牧から高崎経由で普通列車を乗り継いで帰路に着いた。例によって車内宴会をしながら・・・・

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