7月20日(日) 男体山

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7月20日(日) 朝5時起床、朝風呂に入り6時朝食前に登山準備を整える。
昨夜は9時から就寝し、睡眠は十分だ。今日も空は青空が広がっている。

  実の屋の庭先から前白根山が朝日に輝いており
今日の男体山登山の天候は問題なさそうである。 
   6時30分頼んでおいたタクシーが着き、
実の屋の前で女将さんを挟んで記念写真を
撮って出発する。

深田久弥氏の日本百名山によれば、男体山は
別称二荒山で約1200年前に勝道上人(48歳)の
初登頂に始まった。
また女峰山(2483m:二百名山)と対峙し、
男体山(2485m)と命名され、両山の間に
大真名子山(2375m)、小真名子山(2333m)
があり北西側に太郎山(2367m)が控へ、
一家族の山として面白い。と記載されている。
   タクシーは一旦中禅寺湖に出て、戦場ヶ原から、
三本松から裏男体林道を通り、男体山の真北に
当たる志津乗越の駐車場まで約20分(¥6400)
で到着(6:40:1785m)。
南に男体山(2485m)、
   北に大真名子山(2375m)
   西に前白根山が見える。

既に駐車場には登山客の車で隙間なく占められて
おり、既に相当多くの登山客が山頂を目指している。
   二荒山神社志津宮の標柱が登山道入口である。
   5分ほどで、志津宮に着く。
   社務所が避難小屋になっている。
   昨日の山王峠、涸沼と同様、大きなクマザサが
一面を覆いダケカンバ、ミズナラの樹林帯に入ると
傾斜は急になり赤土の登山道を登る。
北斜面で陽射しが当たらないだけ楽だが、汗は噴出す。
  高度をあげるにつれて、大真名子山の左手に
太郎山が姿を現す。 
   登り初めて30分で3合目に到着し、最初の休憩を取る。
まだ高山植物の出る気配はない。
このコースは表コース(二荒山神社から)と異なり
高山植物が多く、約700mの標高差で山頂に立てるため
人気がある。
  更に30分の急登で五合目に着き、二度目の休憩。
この辺りで昨日の切込湖・刈込湖で会った7,8人の
男性パーティーに出合いお互いの健闘をたたえる
(7:55)。 
  ここまで高度を上げると、大真名子山の右側に
女峰山が姿を現す。 
   この辺りから高山植物で、一番最初に
ゴゼンタチバナが出初め、
   イワカガミ、カラマツソウ、
   ウスユキソウ等が次々に現れる。
   7合目あたりから白いハクサンシャクナゲが咲き
始めるがまだ蕾も多く、
  更に傾斜はきつくなり、赤土の急斜面にロープが
張られているが、もし、雨で濡れていたら滑って
難儀するに違いない。
幸いにも昨日、今日と天候が良く、乾燥しているため、
ロープに頼ることなく難なく登り越える。 
   登り始めて約2時間で八合目に到着した
(8:45:2300m)。
   この辺りから上は一面シャクナゲ畑であり、
満開時には壮観であろう。
  前方下には戦場ヶ原、湯の湖、日光白根山の全貌が
見える。
気温上昇で山は薄いモヤがかかり肉眼ではハッキリ
見えるが、残念ながらカメラのレンズを通してでは良く
写らないであろう。 
  ピンクのイワカガミやコケモモ等の高山植物も
咲いている。 
   ハクサンシャクナゲの花道と途中大崩のガレ場を
見ながら、九合目に9:15に到着。
  前方に山頂が見える。
もう山頂までは殆ど勾配がなく、フラットな
尾根道を歩くだけだ。 
   一等三角点(2484.5m)があり、山頂の先端には
大きな太刀が天空を刺している(9:30)。
山頂まで2時間35分で登り詰めた。
   山頂は広く、南端には二荒山神社奥宮があり、
安全下山を祈願する。
   また、山頂には大きな二荒山大神宮の御神像が
建っている。
  瞬間的にガスが切れ、中禅寺湖が姿を現した山頂は
360度の展望でモヤやガスがなければ尾瀬や那須、
赤城の山が見えるはずだが、近くの奥白根山さへガスが
掛かりあまり姿を現さない。 

参考リンク:男体山頂からのCGパノラマ
   写真に一通り収め、梅酒、焼酎の水割りで登頂
乾杯し、フランスパンとラーメンで昼食に入る。
午後山岳地方は雷雨の天気予報が出ていたが、
下山までは問題ないだろう。
  10:15下山開始する。
コースは表コースの中禅寺湖側の二荒山神社中宮
まで約標高差1200mの下りである。
山頂から鳥居を潜り、下山し始めると、志津からの
登りコースと異なり、噴火した岩石やその瓦礫、
砂礫の下りで富士山の須走りを思わせる登山道だ。
二本ストックを使い、調子よくヒョイヒョイと滑りながら
勢いを付けた途端に、不覚にも左足が流れ転倒した。
しかし擦り傷もなく、多少左足首に違和感を感じたが、
そのまま今度は慎重に降り始める。 
   ガレ場が続き、九合目あたりで樹林帯に入る。
八合目からは大きな石が積み重なった急下り
となり、左足首に力が入ると痛い。
更に大きな石で段差があり、左足に体重を乗せる
のが辛い。
雄さんには申し訳ないが大分ペースダウンして
7合目に到着し休憩を入れバンテリンを塗る(11:10)。
   まだ積み重なった大石の急下りは続き、
登りコースの登山客も多く、後から後から
数珠繋ぎに登ってくる。
今日一日の登山客は相当の人数になるだろう。
大石の急な下りは結局5合目まで続き、
避難小屋のまえで二回目の休憩を取る(11:55)。
下り始めてから丁度半分に来たところだが、
1時間40分掛かっている。
   1200mの高度を下るのは結構シンドイ。
この辺りからはガスもなく中禅寺湖が真下に見え、
遊覧船の汽笛なども耳に入ってくる。
五合目からはクマザサの急な斜面の下りに変わり、
ジグザグ道で折り返しながら下り、20分程で車道が
下に見えてくる。
   工事車両用の二車線の広い立派な舗装道路である。
4月に来た時にタクシー運ちゃんに聞いたところ、
工事関係者以外の車は入れないとのこと、
何と税金の無駄遣いもいい加減にしろと叫びたくなる。
この舗装道路に出たところに大きな石の鳥居があり、
四合目であった。三合目まではこの舗装道路を約10分歩く。
   三合目から再び登山道に入り、クマザサの多少
傾斜の緩くなった道を下り、二合目の鳥居に着くと、
ここからは二荒山神社中宮の境内である。
   石段を何回か下り、中宮に着き男体山登頂の
お礼参拝し、神社前のバス停に12:55到着した。
   何とか13:02発の日光駅行きのバスには間に合った。
始発湯元から光徳温泉経由できたバスは結構満員
だったが、二人の座席は何とかキープできた。
   途中、清滝一丁目でバスを降り、徒歩12分で
和の代市営「やしおの湯」に行く。
日光に来た時の定番の日帰り温泉である。
14:00に着き、大広間の場所を確保して、早速、
汗を流し露天風呂に浸かる。
今日の男体山の登り下りとも大汗をかき、
着ている物、全て汗でグッショリ濡れてしまった。
   湯上りでサッパリしたあとは生ビールでしょうと、
雄さんと二人で男体山踏破を祝して乾杯。
この冷たいビールが乾いた喉に滲みて実に旨い。
1時間ほど休憩し、温泉前からバスに乗り
東武日光駅に行き、16:20東武日光からの
連絡電車で下今市から特急きぬ128号で帰路に着く。

今回は初日の切込湖、刈込湖、二日目の男体山ともクマザサの生茂った山で、高山植物の群生には
遭遇しなかったのは、一つ物足りなかったが、梅雨明けの天候に恵まれ、百名山をこれで又一つ制覇
出来たことで満足である。(二日目約2万5千歩)


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