08.01.05 愛鷹山(越前岳)
08年クマさん会ホームページ巻頭を飾る初登山は、やはり富士山を拝む以外にない!
と、富士山の南側直近真向かいで、遮るものがない愛鷹山(越前岳)にした。
9:10 御殿場駅 改札口に集合したのは、高橋雄さん、文さん、吉松さん、堀さん、
能勢さん、そして冬登山は始めての川島さんと熊本の7名が集まった。
御殿場駅からの富士山は雲の中にスッポリと包まれて全く姿を現していない。
しかし上空には、青空が広がりつつあるのと、天気予報の「午後から快晴」を信じ、
2台のタクシーに分乗して、本日の登山口 十里木の駐車場に向かう。
念のためアイゼンを持ってきたが、車から眺める愛鷹山には雪はなさそうだ。
25分で十里木駐車場に着いた(標高850m)。
何と元SMOJの長尾さんが車で来て待って
いてくれた。3年前も下山後、長尾さんの
別荘でお茶をご馳走になっている。
今回も、クマさん会の愛鷹登山を聞きつけ
登山口まで来てくれ、下山後、別荘に寄る
ようにお誘いを受ける。
登山口で長尾さんと全員の記念写真を
撮って、9:40登山開始する。

  ↑
長尾さん

展望台までの15分は泥濘んだ階段状の
登りが続く。
朝のうちはまだ凍っているが、下山時の
融けた泥濘との悪戦苦闘が思いやられた。
堀さん、高橋文さんを先頭に富士を背に
しながら慎重に登る。
展望台からはまだ富士山は雲の中である
が、雲の切れ間から5合目当りの中腹が
ほんの少しばかり見え、
(堀さん曰く、富士山もお腹だけ見ると
ちょっとメタボ!)
やはり雄姿の全貌を見せるのは山頂までの
時間が掛かるかもしれない。

    ↑
富士山中腹、
宝永山あたり?

登山道の路肩には約10センチもある霜柱が
浮き上がり、白い帯となっている。
登り始めから約50分でベンチのある広い
「馬の背」(1100m)に着いた。
振り返れば富士山はまだ雲の中だが、
右側の稜線が見えるようになり、
これからの登りが楽しみになってきた。

富士山

めざす越前岳山頂

目指す越前岳を見上げると、中腹以上は
真っ白に染まっている。
リョウブ、オオカメノキ、ヤマボウシ等の雑木
が枯れた樹林帯に入り、傾斜も次第にきつく
なり汗が滲み出てくる。

霜柱

20分程で開けた3回目の展望地に出る
(1300m付近)。
富士山の全体は依然と雲に隠れているが、
雲の切れ間から山頂が覗けるようになり、
遮る雲の高度は低く、富士の山頂は青空の
中で輝いている様である。
益々、越前岳山頂からの展望に望みが増した。
登山道はカチカチに凍っており、
土の数センチ下には氷が見え、
非常にすべり易く慎重な歩きが要求される。
この辺りから上は枯れ木に氷が張り付いた
霧氷で一面覆われた別世界で、一同感激の
声を上げた。
この景観は滅多に遭遇できない。
樹氷とは一味違った趣がある。
一見して満開の桜を彷彿とさせ、我々で
勝手に「越前ザクラ」と命名した。
この霧氷で出来たトンネルの登山道が
山頂まで続き、勢至辻の分岐まで来れば
もう山頂まで10分程である。
11:40越前岳山頂(1504m)。
山頂は霜解けの泥濘状態である。
振り返ると霧氷の上に、青空に輝く
富士山頂が突き出て驚嘆の声を挙げ、
これまでの疲れが全て吹っ飛んでしまった。
暫くこの景色を堪能してから記念写真を
撮り、泥濘から抜け出しし少し下った林の
風除けの広いところで昼食とした。
山頂付近での気温は低く指先が痺れ
氷点下であろう。
恒例の梅酒で今年の初登山、初富士、
そして滅多に見られない霧氷の遭遇に
乾杯し、湯を沸かしラーメンや、スープで
暖を取りながらの昼食となった。
今回の下りは登りのコースの折り返しで
ある(12:20)。
凍った登山道、日当りは逆に溶け出した
泥濘で、何れも滑りやすく慎重な下山
テクニックが必要である。
雑木が鬱蒼と茂っているため木や枝の
手がかりがあり、比較的下り易い。
しかし油断は禁物、少し下ったところで
堀さんが霜解けが凍ったところで滑り、
足を捻ったらしい。
膝に痛みはあるが、何とか歩けるとの
ことで、ユックリ慎重に下った。
川島さんには雄さんがサポートしている。
他のメンバーはグイグイ飛ばし、見晴らしの
良い所で待つ。
最初の開けた見晴台では十里木の別荘地
から富士山頂まで何の遮るものがなく、また
雲は全て消え、富士山の雄姿を拝め、再度
感激の声を挙げる。
ここから一気に「馬の背」まで下り、ベンチで
最後の休憩を取る。
此処からの眺めは最高で富士山は勿論、
真っ白に冠雪した南アルプスの幾つかの
山頂が雲から飛び出して見える。

南アルプス望遠

更に展望台から登山口の十里木駐車場に
無事13:50に着く。
長尾さんが待ち受けていた。
我々は泥んこになった登山靴の泥を洗い
流し、長尾さんの車に7名がギュウギュウに
乗り込んで別荘(今や本宅)に伺った。
ベランダで暖かいコーヒーとウイスキーを
頂き、しばし歓談。
一時間ほど休息させて頂き、
当初「お胎内温泉」に行く予定であったが、
長尾さんの推薦で全国でも珍しい
高張性温泉で質が良い
「美人の湯(ヘルシーパーク裾野)」に変更。

タクシーを呼んで頂き、長尾さんにお礼を
述べ再会(5月残雪の時期に富士 宝永山
に登りましょう。)
を誓って温泉に向かった。
1時間温泉で入浴休憩し(誰かが湯あたり
して沈没のハプニングがありましたが)、
出発点の御殿場駅に戻り帰路に着きました。
愛鷹山(越前岳)は富士山の雄姿、霧氷の
花が咲いた景観に大満足の初登山でした。

次回は1月19日(土)初心者向け「入笠山」
を計画します。

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