07.10.07 安達太良山
3:45毎朝ウオーキングの習慣で、この時間を体が覚えていて自然と目が覚めた。
雄さんを起こさないようにソット静かに布団を抜け出し露天風呂に入る。
空は満点の星空で輝きがすごい。一つ一つの星の大きさが東京で見る星の大きさとは全く違う。
今日の安達太良山登山の好天は間違いなしと安心し、再び布団に潜る。
6時起床、7時半朝食。8:15に湯川荘を出発し安達太良山のロープウエーがある奥岳に向かう。
深田久弥氏の日本百名山によると安達太良の名前は古く「万葉集」に歌にも出てきており、
万葉集にでてくる山では最北の山だろうと言う。
安達太良山は特に最近では高村光太郎の妻智恵子を歌った「智恵子抄」で有名になった。
「智恵子は東京には空が無いといふ・・・・・・・・・
阿多多羅山(安達太良山)の山の上に
毎日出ている青い空が
智恵子のほんとうの空だといふ」
安達太良山登山はクマさん会では昨年の同時期(06.10.08)と連続しての企画であり、
私にとっては、昨年は台風に影響で、烈風とガスに悩まされ今回はそのリベンジでもある。
駐車場は既に登山客の車で埋めつくされている。
安達太良奥岳登山口の標識の前で
安達太良山をバックに記念写真を撮り、
途中に黄色と薄紫で埋め尽くされた
コスモス畑を見て、あだたらエクスプレス
(ロープウエー)の乗場に8:40に到着。
既に多くの登山客が列をなしている。
往復チケットを購入し、ロープウエーに
乗りこむ。安達太良山頂までの山肌には
紅葉が見られない、インターネットでも
まだ色着き始めたところとあった。
温暖化の影響で今年の紅葉は遅いかも
知れない。
山頂駅まで6分。登り口に皇太子行啓
記念碑がありそこで写真を一枚とって
登りスタート(8:55)
最初は木道が暫く続き、ユックリ登れて、
良い足慣らしとなる。
ナナカマドの木には赤い実が多数着いて
いるが、葉は黄色いままで赤くなる前に
茶色く枯れかかっている感じである。
やはり今年の紅葉は不作かもしれない。
やがて両側に五葉松が生茂る登山道と
なり、木道から歩幅間隔に平らな石を配置
した石畳状も登山道に変わる。
段々周囲の木に赤みが増えてきた。
20分ほど歩くと一人がヤットの狭い
登山道になると勾配が急になり、汗が
滲み出てくる。
登山客が繋がり渋滞で自分のペースでは
なく流れのままに従う。
しかし滞ることはなく、35分で開けた平らな
場所に出て、最初の休憩を取る(9:25)。
ここは県民の森への分岐地点となっている。

正面の安達太良山中腹を見上げると、ここも
登山客が隙間無く一列になって登っている。

ところどころ赤く色着いた木は目えるが
山一面真っ赤には程遠く、まだ青色を残した
リンドウがかなり咲いている。
中腹に取り付き高度を上げるに従って、
赤や黄色に染まった葉が多くなりヤット
紅葉の山の雰囲気が出てきて、
標高1600mを越えると益々山全体が赤く
なってきた。
目に滲みる赤いカエデが一際鮮やかに
輝いている。
登山道がガレた道に変わると山頂は近く
なり30m程の岩山の突起が見え出す。
山全体がなだらかで、お椀を伏せた様な
形で山頂の先端突起が飛びした形から
乳首と言われている。
草木がなくなり全体がガレ場となると後5分
で山頂乳首の麓に着いた(10:10)。
荷物を置き、雄さん、堀さん夫妻は乳首の
山頂に向かう、熊本は撮影隊で下から
写真を撮る。
途中に鎖場があり、ここで登り下りを交互
にするため渋滞となり中々山頂までは
時間が掛かる。
10分でいけるところ20分係り3人はやっと
山頂へ。
下から山頂の3人の写真を撮る。

熊本さん
  ↓

山頂からは360度の展望で蔵王、飯豊連峰、
吾妻山、磐梯山、那須連山が見える。
正規登山ルートの渋滞がひどいため、
下山は別のルートを下から指示して、
半分に時間で降りた。
次に乳首から緩やかな下りの牛の背を
通り沼の平を見に行く。
近づくにつれ、硫黄ガスの臭いが強烈
になる。
沼の平は現在も亜硫酸ガスが吹き出て
おり、お釜は灰色と薄茶色に変色し、
さながら地獄絵に様相である。
(何回か有毒ガスで登山客が亡くなっている)

磐梯山

東吾妻山

蔵王

那須連峰

磐梯山

西

反対側の峰の辻から勢至平にかけての
斜面は、昨年はドウダンツツジで一面
真っ赤に染まっていたが、今回はまだ
赤みが無く、緑が多く昨年の綺麗さは
残念ながらない。

沼の平

乳首まで戻り、往路のコースを折り返し
ロープウエー山頂駅までの同じルートで
下山する(11:00)。

下山は逆光となり紅葉は登り時よりも更に
輝きを増して美しさがグレードアップしている。
この時間は、まだまだ登りの登山客が多く、
狭い登山道を交互に譲り合いながら降りた。
ゴンドラ山頂駅には12:10に着き、泥濘んだ
道で汚れた登山靴を綺麗に水洗いし、
再びロープウエーで下山した。
下のレストハウスで昼食を取り、車で今日
の日帰り温泉 岳温泉「岳の湯」まで約20分。
安達太良の帰りは決まってここの温泉に
寄るのが習慣化している。
この岳の湯は源泉を安達太良山中腹に
ある「くろがね小屋」近くの源泉から引いて
いる。
岳の湯は入浴料¥300−で銭湯感覚で
あり、源泉掛け流しの泉質は硫黄泉で
細かい湯の花が浮いており、かなり熱め
の湯である。
汗を流しサッパリして湯上がりの牛乳が旨い。
次に向かうのは、日本で最大級の菊人形展
として有名な二本松の霞ケ城公園の会場
である。
NHK大河ドラマ「風林火山」の有名な八つ
の場面を菊人形で構成して展示しており
見応えはある。
約1時間菊人形を鑑賞して、国道4号線を
通り出発点の福島駅に戻った(16:30)。
レンタカー返却の手続きを終了して、早い
便の指定券取り直しをトライしたが、
残念ながら車両も全員バラバラになるとの
ことで、当初の17:17発のやまびこ122号と
なった。
帰りの車内は勿論、例によって、地酒を
買い込み車内宴会となった。
6日の吾妻山、7日の安達太良山とも紅葉
を満喫した今回の福島登山の旅でした。

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