5月4〜5日 木曾御嶽山
五月の連休後半は、木曾のな〜あ なかのりさ〜ん♪♪の民謡で有名な木曾御嶽山(3067m)
に行ってきました。
参加メンバーは、熊本、竹内、能勢、堀、高橋(雄)氏と吉松の6人。
熊本、竹内、吉松の三人は、連休前半の鹿児島(開門岳、韓国岳)に引き続いての登山行と
なりましたが、家族の厳しい視線、軽さが目立つ財布、そして竹内さんにとっては暫らく放った
ままにしてある庭の雑草を気にしながらの参加となりました。
なお、今回のプランの総合プロデューサーは高橋雄さん。そして文責 吉松。

羽田→小松便 上空からの木曽御嶽山

2006/12/20 8:00 熊本さん撮影

           5月4日(金)

天気は快晴。6人は三々五々特急あずさ15号を利用して、乗り換えの塩尻駅プラットホームで全員集合。
塩尻からはJR中央線2両ワンマン普通
列車に乗って木曽福島駅で下車。
駅には、お世話になるペンション「どんぐり」
のご主人親子が車で我々を迎えに来て
くれていました。

野越え峠をこえて、延々と車で走ること
1時間。
ペンションではコロちゃん(犬の名前)が我々の到着を待っていました。

木曽御嶽山

木曽駒が岳

腹ごなしに、明日利用することになる御岳
ロープウェイ乗り口周辺を皆で散策。
5月というのに熱心なスキーヤーやスノー
ボーダーは、晩春のすべりを楽しんでいました。

駐車場辺りに立つと、足元からずっと続く
山々のそのまた先にずっしりとした御嶽山
の威容が圧し掛かるようにして見えました。
そして振り返れば、木曽駒が岳も遠望
できました。
ペンションの風呂はトロン温泉。
湯船につかった後は、体を湯で流さずに
あがってくるのがミソとのこと。
なにやら体に良いのだそうです。

例によって、待ちきれずに食前酒
(食事1時間前)を開始。
早や日本酒、焼酎まで繰り出しての長〜い
食前酒でありました。
夕食がまた贅沢三昧。とろりとした梅酒。
山だというのに新鮮刺身。
岩魚の塩焼き。蕗の薹、茗荷などの山菜
てんぷら。好みの焼き方によるステーキ。

当然、ステーキには赤ワイン。
いつもは気になる体重のことも忘れて
皆さんよく食べました!!
部屋に戻ればまた酒盛り。日本酒に焼酎。
出てくる、出てくる、つまみの山。
ついにたまりかねて、堀さんがこっくりこっくり。
最初は手に頭をのせて、そして腕枕、ついに
本物の枕に頭をのせて幸せそうでした。
そのうち涎をたらすに違いないと衆目凝視
をしていましたが、残念ながら期待はずれ。

窓から見上げれば満天には北斗七星が
輝いていました。・・・明日天気になーれ・・・
5月5日(土)こどもの日
願掛けが利いて期待通りの快晴。山頂には雲ひとつ無し。
8時に一番乗りでゴンドラに乗船。
揺られること15分でゴンドラの終点三笠山
(2256m)に到着。
スキー客に比べて登山客はほんの僅かで、
今日の御嶽山はクマさん会で独り占めだ。
スパッツ、アイゼンを装着し、あまりの日差し
に日焼け止めクリームも入念に塗りつけて、
登山準備は万全だ。
(吉松は、ヘタをすると準備万全では無い
可能性があった。
吉松は、出発前日まで雪があるとは思わな
かった。
したがってアイゼンももって行く予定では
なかった。
当然日焼け止めクリームの必要性を感じ
なかったので持参せず、クマさんにお借り
した。冷汗三斗)
田の原大鳥居前で小休止。
霊峰御嶽山を前にして、竹内さんが雪に
埋もれかけた鐘楼を鳴らして登山の無事
を祈りました。
我々のコースは王滝登山コース。
積雪のためにコースの見分けがつきにくく、
熊本リーダーに先頭をお願いしてここから
本格的な入山。
暫らくはなだらかな下りコースで、疎林が
回りにあるだけで岩などはすべて雪ノ下に
埋もれているため歩行は楽だ。

のぼりに入り一気に暑くなってきた。
汗も噴き出してきた。
時々足を積雪深くに突っ込みながらも黙々
と歩くこと一時間、八合目金剛童子に到着。

八合目といえば、今回とは別の黒沢コース
の八合目には山小屋の女人堂がある。

明治初めの頃までは、霊峰御嶽山に女性が
足を踏み入れることが出来るのはここまで
だったそうだ。
(・・・昔の人がそんなことをしたから、今に
なって我々男性が女性から仇を取られて
いるのだ。これは愚痴)

女人堂には竹内さん、雄さんが去年10月
に泊まり、吹雪のため登頂を断念しており
今回はリベンジである。
見上げれば青空に頂上付近が映えて良く
見える。
王滝頂上
  ↓

ゴンドラ山頂駅→

三笠山

田の原

8合目からの道は陽だまりになっているの
だろう。岩肌や這松が増えてきた。
出来るだけ松を傷めないようにしながら
ゆっくりと登り始めた。
各自のテンポで歩くので大分列は伸びて
しまったが、高い樹木も無く見晴らしは良い
ので気は楽である。
一時間ほどで9合目石室山荘に着いた。
山荘はほとんど半分以上雪に埋まっている。
崖上では雪庇がせり出していて流石に
身構えてしまった。王滝山頂はもう目と
鼻の先だ。

噴火口↓

剣が峰山頂

王滝山頂(2911m)あたりに近づくとシュー
シューという激しい噴出音が聞こえた。
御嶽山は今なお活発な活火山だ。
岩肌から噴煙が不気味な音を立てながら
吹き上あっているのが見えた。
そう言えば、登山口の看板に、活動の予兆
を感じたらすぐ下山せよとの警告があった
のを思い出した。
王滝山頂の社にリックを置いて、御嶽山頂
剣が峰(3067m)を目指すことにした。
このあたりの雪は随分黄色くなっているが、
噴煙に含まれる硫黄分の所為だ。
40分ほどでついに目指す山頂を制覇。
御嶽神社はほとんど雪に埋まっていて、
見下ろしている神像が我々の背丈ほどの
ところに鎮座している。
皆で無事登頂の拝礼をした。
山頂は晴れているのだが周囲の山々は
霞に隠れて良く遠望は出来なかった。
晴れたときはすばらしい眺望なのだ
そうだが、仕方が無い。

霧氷の仏像群

まごころの塔→

仏像群

登頂の満足を十分味わって王滝まで
もどった。
王滝山頂の積み石の陰で風を避けながら
昼食。
例によってクマさん持参の梅酒で乾杯。
更にこれも恒例の雄さん持参の焼酎
お湯割りをちびちびやりながら、おいしく
食事をいただきました。
13時10分下山開始。ここからは雪の上を
歩いているのか、滑っているのか、
あるいは滑落しているのか分からないほど
の速さで下りました。
途中、あわや本当に吉松滑落か、と思わせる
場面もありましたが、

王滝頂上小屋

そこは何とか踏ん張って
無事に田の原大鳥居に着きました。

竹内さんが梵鐘を叩いて無事のお礼を
していました。
さて、あとは予定通り下りのゴンドラに
乗って、15時にはペンションのトロンの湯に
とっぷりと浸かっているはずでありました・・・
が、好事魔多し。

なんとゴンドラが我々を乗せたまま止まって
しまったのです。
ゴンドラの中に設置された無線機で、
の〜んびりと復旧作業をしている職員同士
のやり取りが手に取るようにわかります。
(いい加減に早くしろ!俺たちは風呂に
入りたいのだーーーーーーーー。)

結局20分遅れで山麓駅着。とりあえず
乗車賃返却交渉をするが甲斐なし。
ペンションに駆け戻ってカラスの行水の
ごとく風呂に飛び込んで汗を流して、
あわてて帰路に着きました。

木曽福島駅で再びJR中央線2両ワンマン
普通列車に乗るやいなや、
早速いつもの祝杯をあげました。


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羽虫に対する細やかな視線が直截的に
表現されている一句。良しとしよう。
(吉松評)。

(堀 作)

木曽御嶽山頂からの360度パノラマCG

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