http://www.mapple.net/ より

地図は

06年10月8日 安達太良山

今回のコース:緑色

日本百名山のひとつ、「安達太良山
(1699m)」に紅葉を見に、10月8日
(日)に日帰登山に行く。
東北新幹線で郡山を過ぎて直ぐ、
左手前方に見えるのが安達太良山
である。

日帰りのため、往復東北新幹線を使う
ことで交通費が高めになるのが残念で
あるが、天気が良く紅葉が最盛期で
あれば満足を得られるであろう。
リーダー:熊本 研一郎
「集合場所」:10月8日(日) 東京駅 23番ホーム 7:00
やまびこ43号  2号車(自由席)付近
「往路アクセス」 東京7:04=(やまびこ43号)=7:30大宮=8:22郡山
         郡山駅で藤岡さんの車にピックアップしてもらう。

「行程」
     奥岳10:00−(ロープウエー)−10:20山頂駅
     10:30〜〜(35)〜〜11:05表登山口(県民の森 分岐 10)
11:15〜〜(35)〜〜11:50安達太良山頂(昼食40)12:30〜〜(20)〜〜
12:50峰の辻(10)13:00〜〜(20)〜〜
13:20安達太良山頂〜〜(25)〜〜13:45表登山口分岐(10)
13:55〜〜(25)〜〜14:20山頂駅―(ロープウエー)−
14:40奥岳

     奥岳から藤岡さんの車で岳温泉「岳の湯」へ 15:10〜〜16:00
     「岳の湯」にて温泉入浴・休憩
     岳の湯16:00 藤岡さんの車で郡山まで送っていただく。
「復路アクセス」
    郡山16:57=(MAXやまびこ218号)=18:18大宮=18:38東京
    郡山17:33=(MAXやまびこ122号)=18:30大宮=18:50東京

    郡山始発17:57=なすの278号=19:18大宮=19:44東京     
日本百名山の一つ「安達太良山」は昨年9月10日に、千葉のお住まいの細谷さんと
登っており連年登山となった。今回は紅葉のピークに合わせて計画をしたが、
果たしてどうであろうか?
10月8日(日)、一昨日の台風並みの大荒れで、日本列島を縦断した熱帯性低気圧の
影響が東北地方には残り、登山予定の7日(土)を急遽、順延して8日(日)に実施した。
東京駅に向かう途中、6:00に高橋(雄)さんから携帯電話が入る、雄さんは山内さん、
竹内さんと3人で木曾御嶽山に昨日から登り8合目の山小屋に泊まったはずである。
「御嶽山は雪が降っており、風が強くロープウエーが運行停止で、今から下山する」
と言う。昨日は、我々が一ヶ月前に登ったばかりの「白馬岳」が、吹雪で二人の女性が
遭難したと今朝のニュースで報じており、北アルプスの一帯は吹雪で荒れ狂っているらしい。
木曾御嶽山一行の無事を祈って電話をきる。
一方、東京は朝から雲一つない快晴で、東京駅7:04発「やまびこ43号」に水島さん、
鵜飼さんと熊本が乗り、大宮で能勢さんが合流した。
大宮からは快晴の青空に富士山がハッキリ
見え、宇都宮付近まで富士山の姿は確認
できた。
しかし、宇都宮から日光連山は低い雲が
連綿と広がり、中腹以上を覆っている。
宇都宮を過ぎると低い雲が上空を覆って
おり暗く、太平洋側の方向には青空が
広がり明るく二分されている。
那須岳も5合目以上は雲の中である。
郡山8:22到着し、西那須野から車で来て
くれた藤岡さんと久し振りの再開。
藤岡さんの車で一路、郡山から、本宮、
二本松から岳温泉、奥岳へと向かう。
標高600mを越える頃にはフロントガラスに
ポツポツと雨の粒が着き始めた。
真上には雲の間に青尾が覗いているのに、
山の上はガスや雲で怪しい天候を予測
させる。
奥岳には大きな駐車場が既に満杯の状況
にあったが何とか隙間を見つけ駐車できた
(9:30)。
登山準備を終えて、ロープウエー
「安達太良エクスプレス」乗り場に行くと、
長蛇の列であり、よく見るとロープウエーが
動いていない、止まっている。

切符売り場で往復切符を求めると、今日は
既に風で何回も止まっており、帰りに動いて
いる保障はないから片道切符にして欲しい
と言われた。
少しばかり先行きの不安がよぎる。
6人乗りのロープウエーに乗り標高差400m
を上がる。
高度を上げるにつれて黄葉から紅葉へと
赤みを増してくるがよく分かる。
中間点位の風の吹き抜け通りでは突風に
よる横揺れが大きかったが何とか止まらずに
1300mの駅に到着。
霧雨上の雨は降っており、オーバーズボン
着ける等、雨具で装備し、登山開始する。

登山口には皇太子同妃行幸記念碑が
登山口にあり、ここで、記念写真を撮り、
登りに入る。
暫くは石楠花、五葉松の木で囲まれた
狭い登山道は最初に整備された木道が
暫く続き、
そのうちに木道から登山道に入ると、
泥濘道となり次第に傾斜がきつくなる。
初めから40分程で、県民の森への分岐の
少し前の見晴らしの良い仙女平に出て、
最初の休息をとる。

安達太良の中腹が見えガスで霞んでいる
が、一面の紅葉は綺麗である。
ここからはガレ場となる。天気が良ければ、
山頂の乳首から篭山、鉄山等が見えるの
だが、今日は全く見えない。
(深田久弥氏の日本百名山によれば、
安達太良山は別名乳首山とも
呼ばれていたそうである。
確かに、勢至平から見ると安達太良の
8合目以上がお椀を伏せ30mほどの高さの
岩の突起山頂が乳首に見えるのである。
目の前の山頂が霞んで見えない。
登り初めから約80分で山頂直下の
安達太良山標識に着いた。
突風が引き荒れ恐らく瞬間的には
風速25m以上の風であろう。
重いザックが飛ばされるくらいで、
シッカリ両足で踏ん張っていないと
吹き飛ばされる。

記念写真を撮ったあと、藤岡、能勢、鵜飼の
3名は山頂をアタックする。

↓参考:05年の仙女平から見た安達太良山頂

山頂から晴れていれば、磐梯山、吾妻山、
飯豊連峰等がみえるのだが、残念ながら
今日は全く何も見えない。
参考:05年山頂から見た福島の山々
参考:05年沼の平の地獄絵
兎に角、風で寒く、指先は痺れている。
この天候、視界ではこの先の沼の平
(爆裂火口跡)の地獄図は恐らく見ることが
出来ないので中止し、また寒さで昼食にも
出来ず下山することにする。
この風ではロープウエーが止まっている
可能性が大きく、下山ルートを変更し、距離
と時間はかかるが、くろがね小屋〜勢至平
〜奥岳登山口のコースに切り替えた。
谷から吹き上げる風が強い。足元は水が
流れているが岩や石は滑らないので歩き
やすく、岩に塗られた白丸のルート表示を
目標に進むと、くろがね小屋方向と勢至平、
奥岳方向の分岐に出た。
どちらのコースを選ぶか悩んだが、
くろがね小屋を経由しないショートパス
であろう勢至平、奥岳方向のルートを
選択した。
この選択が良かったのか悪かったのか。
前半1時間は一面の紅葉の美しさを堪能
したが、後半の1時間は悪路で最悪で
あった。
分岐から傾斜の緩やかな下りで丘、山肌の
一面にドウダンツツジの群落地となっており、
五葉松、クマ笹の緑の中に赤が際立って見え
今が正に紅葉の見頃である。
晴天なら更に鮮やかさが増したであろう。
下りの60分は腰の高さ以下の低い草木しか
なく、見渡す限り(ガスで視界の届く限り)、
紅葉の草原で、その真ん中を歩くため、
チョッと下ってはカメラで写真に収める作業
が続いた。
60分歩いたところで、休憩する。
ここから先の下りが大変なことになる。
道幅が狭くなり、両側には石楠花やツツジ
が生え、足元近くはクマ笹が茂り、その間の
登山道はエグレテいるため水の通り道となり、
土は粘土質のヌルヌル、ツルツルで
滑りやすいことこの上ない。
靴は泥靴と化しただけでなく、膝から
下のズボン裾も泥だらけとなり、もうヤケの
ヤンパチ状態。
何回か滑って転んで、紅葉の須晴らしさを
差し置いて、この悪路にはツイツイこの
ルートを選択したことが悔やまれてならない。
やっと広い道に出たらそこは、くろがね小屋
の分岐で、くろがね小屋から下ってくる人達
の靴や、ズボンの裾は全く汚れていない。
しかし、この泥んこ証は、紅葉草原の
真っ只中を歩いてきた勲章と、自らを
説得することにした。
広い馬車道となり約30分下って奥岳登山口
に戻ってきた。(14:20)

兎に角、お腹が減って、ベンチに座りやっと
遅い昼食にする。
泥沼道の悪戦苦闘からホッとし、
「滑った、転んだ」はあったが全員無事に
降りられたことを祝して乾杯!
ユックリと休息を取り、藤岡さんの車で
岳温泉まで10分。「岳の湯」に入る。

「岳の湯」は銭湯で入湯料\300は安い。
泉質は乳白色の硫黄泉で温度は高めの
源泉掛け流し。
泥に汚れた体を洗い流し着替えてサッパリ
した。


鵜飼さんは早く自宅へ戻りたいとのことで、
郡山駅(17:10)により、他のメンバーは
那須塩原駅まで送ってもらい、18:56発に
始発電車で帰路に着いた。
一輌に二組しかいない車内で水島さん、
能勢さん、熊本の3人は例によって
ウイスキーで車内宴会が締めくくった。
ガスの中の突風、泥んこの悪路と条件は悪かったが、それを帳消しにする紅葉が見られた
ことで満足の一日でした
藤岡さんお疲れのところ車での送迎ありがとうございました。

クマさん会目次に戻る