奥穂高岳
参加者 : 青木、堀(記)
青木さんと堀の2人、9月28日(木)から2泊3日で奥穂高へ行ってきました。
遅くなりましたが、レポートします。
28日(木)11時50分、松本からの直行バスで上高地に着き、ここで長野から直行した
青木さんと予定通り落ち合い、さっそく村営食堂で昼食。昼食後、今日の宿となる横尾
山荘に電話を入れ予約を確認して出発。
河童橋で例によって記念撮影。昨日の荒れ模様が嘘のように、上々の天気で爽やか、
気分も上々。
(河童橋から)
(梓川 撮影:青木さん)
13時、梓川沿いの林間の道をフィトンチッドを胸一杯に吸収し、のんびりペースで徳沢園
へ、ここで美味しい林檎を買って丸かじり。
それでも、到着予定4時過ぎよりだいぶ早く横尾山荘に着いてしまい、さっそく入浴。
横尾山荘は、なんと言っても風呂に入れること、食事のいいことです。
今回は2人だけなので、部屋は二段ベッドの上と下でしたが、それでも普通サイズの
布団と身の回り品を置くスペースはあり、山小屋の水準としては上の上。
風呂から上がって缶ビールで一杯やるうちに、早くも食事のアナウンス、極楽!
29日、山荘玄関で写真を撮り、明るくなるのを待って5時半出発。
途中、本谷橋を越えたところで、朝食に用意してもらったパンとジャム、ペーストの
セットの弁当を美味しくいただき、涸沢へ歩みを進める。
本谷橋から上は、例年ならかなり紅葉が進んでいるはずだが、今年は紅葉が遅いようだ。
ナナカマドも実こそ赤いが、葉は夏の緑を残している。今日も9月末とは思えない
暖かさで、霜の降りた様子はない。
チングルマの実の綿毛が風にそよぎ、まだ晩夏の風情である。
(ナナカマドのトンネル)
涸沢で大休止。私(堀)は、さっき朝食を食べたのに、ここで今度はラーメンを注文。
これがまた本格的でうまい!
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(撮影:青木さん)
ここから少し登って、涸沢を右手から左に横切ったところがザイテングラートの取り付き
になる。この辺りもそこ、ここに、まだまだ夏の名残が・・・今年は残雪が多かった上、
梅雨明けが遅く、ようやく雪渓が消えたあたりでは、今、高山植物が開花を迎えている。
(もう花粉を運ぶ蝶もいないだろうに)自然は厳しい。
アオノツガザクラ、チシマギキョウ、ヨツバシオガマetc.
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ザイテングラート、何だか恐ろしげな名前である。軍手をはめて手足を使って登る。
しかし、短い鎖場と簡単なハシゴ各一箇所で、さほど危険なところではない。
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(撮影:青木さん)
13時過ぎに穂高岳山荘着。なかなか小奇麗な山小屋です。一息つき、ここに荷物を置いて
往復一時間の涸沢岳(3110m)へ。
しかし次第にガスが出てきて、涸沢岳山頂から滝谷側は何も見えない。
数年前に原田さん、高橋(文)さんと登った北穂が間近に見え、奥穂高とジャンダルム
も見えたが、こちらもすぐにガスに覆われてしまう。暫く頂上にとどまったが、ガスが
晴れる様子もなく山荘に戻った。
30日、今日もいい天気だ。気温は0度ちょうど。
暗い中をヘッドランプを点けて出発した人達が、奥穂高の岩壁を登っていくのが見える。
我々は小屋で朝食を食べてご来光を拝み、ゆったりと出発。
(夜明けの常念岳 撮影:青木さん)
しかし直ぐにハシゴの連続。
奥穂山頂(3190m)まで高度差200m を登り切るとすばらしいパノラマが展開する。
(奥穂高岳山頂の社)
奥穂高山頂の眺めを味わった後は次の目標、前穂高に向けて吊り尾根を行く。
涸沢から風が吹き上げてくる。青木さん、「帽子が飛ばされる」といつの間にか帽子を
脱いでしまった。
吊り尾根からは右に岳沢を挟んで、西穂独標〜西穂高〜ジャンダルム〜奥穂と続く稜線
が終始見えている。更にその先には加賀白山が島のように浮かんでいる。
槍ヶ岳(撮影:青木さん)
後方には槍ヶ岳が見える。
紀美子平という前穂高岳(3090m)と岳沢への下りとの分岐にザックを置き、空身で前穂を
往復する。
ここからは、富士山も見える。
八ヶ岳の先、中央やや左に富士山
奥穂高岳、ロバの耳、ジャンダルム
前穂高から岳沢への下りは、ハシゴ、鎖の連続で青木さんは足に豆を作って悪戦苦闘。
それでも何とか岳沢ヒュッテにたどり着き、ここで遅い昼食、と言ってもカップヌードル
¥300ですが。
更に河童橋までの長い道のりを歩き通して、17時25分上高地発の松本電鉄バスに何とか
乗ることが出来ました。残念ながら温泉はパスということになりました。
帰宅翌日は、また雨の一日となり、登山中の3日だけが天気に恵まれるというラッキー
に幸福感一杯です。