06.06.03 那須・茶臼岳
当初の天気予報も問題なく、甲府・韮崎近くにある茅ケ岳(1704m)登山で案内を出し、
4名の参加予定があったが、前々日から韮崎地方は曇り〜午後雨に天気予報は急転し、
更に参加者は3名になった。困ったときの私の定番は入笠山及び那須岳で、予報を
調べると両山共晴れマークで、他二人の希望で、前日の午後、那須岳に決定し、
高橋文さん、小野寺さん、熊本は明日の「フェアーウエー」指定券を購入した。
小野寺さんは文ちゃん勤め先の秘書さんでありクマさん会は初参加である。

3日(土)新宿6:24発の快速「フェアーウエー」に乗るため、朝5:20自宅を出る。
空は今にも大粒の雨が落ちてきそうな厚い雲に覆われており日の出の時刻を過ぎたが
東方も黒い雲で光を閉ざしている。
9:02黒磯駅に到着、茶臼岳は全く見えない。
不安を抱えながら9:20発の満員バスで茶臼岳ロープウエー山麓駅に向かう。
那須湯本(標高1000m)を過ぎると視界20mの濃いガスにつつまれて不安はさらに増す。
10:30に山麓駅に到着、何と濃いガスを
抜け出し、朝日岳、茶臼岳は青空に輝
いているではないか。
バスの車中で半分諦めかけ、ロープウエー
で山頂駅まで上がろうと思案していたが、
この青空を見て、歩いて登ることに急遽
計画変更。
青空に浮き出た茶臼岳(1915m)、
朝日岳(1896m)をバックに記念写真を
撮る。
15分階段状の道を登ると大きな駐車場
に出て、ここに那須登山口がある。
茶臼と朝日岳に挟まれた明砦沢の登山
道コースである。
更に
瓦礫の茶臼山頂がパノラマに広がる。
既にここまでの急登りで額、背中と
タップリ汗をかきTシャツ一枚になる。
峰の茶屋方向からの吹き抜ける風は
殆どなく、むしろ沢から吹き上がる微風
が火照った肌に気持ちが良い。
今日も登山者が多く、峰の茶屋まで
一列縦隊で登ると前の団体が次々と
我々3人に道を空けてくれ、快調に
峰の茶屋まで来た。
6月も3日入ったというのに、朝日岳
に向かう登山道は幅30mほどの
大雪渓が残っている。
雪渓をトラバースする雪道は幅30センチ
程度でスリップすれば奈落の底に
落ちる。
今回は小野寺さんの靴底がフラット
に近くなっており無用な危険は回避し、
茶臼岳登頂一本に絞り、ツツジ見学
と温泉に決め、この鞍部「峰の茶屋」
(1600m)でノンビリ休憩しながら
写真を撮る。(11:30)
西方の那須連山にはまだ残雪が残っており更にその奥には山頂にタップリ真っ白な冠雪の越後山脈、
尾瀬・日光山脈が見えるが写真には残念ながら写らなかった。
茶臼岳の中腹に数箇所から上がる
噴煙を右手に見ながら、火山礫
(大きな石の重なり)の間の登山道
に取りかかる。
左手(北から東方向に半周しながら高度
を稼ぎ、登るにつれて石が大きくなり山頂
を目指す。
汗をかきながら、硫黄の匂いが増す
なかを黙々と高度をあげると30分ほど
で噴火項の外輪に出て山頂の祠が目に
飛び込んでくる。
あと10分ほど登れば山頂に着く。
瓦礫の中を注意しながら赤茶けた土と
岩をすり抜け、岩の間から蒸気が
何箇所か上り手をかざすと厚い熱風
が出ている。
12:20本日の最高点1915mの山頂に
立った。
山頂から下を覗くと相変わらず山腹は
濃いガスというより雲の中に沈みこんで
全く見えない。
全くお酒はダメの小野寺さんも登頂を
祝し梅酒で乾杯。
山頂は風もなく、初夏の陽射しを浴びて
暖かさにつつまれてユックリ昼食を採る。
13:00浮石に注意しながら一気にロープ
ウエー山頂駅に向かって下る。
ガスは午前中から更に上部に上がり、
山頂駅はガスに包まれてハッキリ見え
ない。
山麓駅までの4分間ロープウエーからは外界
は全く何も見えなかった。
14:00の下りのバスに乗り、八幡温泉
バス停で降りツツジ園に入る。
30万株のヤマツツジの庭園(無料)は
残念ながら既にピークを過ぎて散り
かかっている。
10日前だったら30万株のツツジが
満開はさぞ壮観であったろう。
30分ほど園内を散策し、再びバスに
乗り那須湯本で降りる。
目的は勿論、温泉である。那須湯本
なら一押しの「鹿の湯」が定番である。

この鹿の湯は那須温泉郡発祥の湯
として知られ、昔ながらの湯治場風情を
残し、白濁した硫黄泉で温度の異なる
6個の湯槽があり自分にあった湯温を
楽しめばよい。
洗い場等は全くなく、温泉を楽しみたい。
ユックリ温泉に浸かり、疲れを癒して
バスで出発点の黒磯に戻った。

17:24発の快速フェアーウエーで新宿に
向かいました。

初参加、小野寺さんの感想は「思いがけなく良い天気で登れ、楽しかった。また参加したい」
とのことでした。お疲れ様でした。
この後、全員池袋で下車し、付録のイベントを楽しみましたが、これは次の機会に皆様に報告します。

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濃い紫色の蕾のツツジが数本あり、そこを過ぎると明砦沢を見下ろす尾根道に出て一気に視界が開け、
朝日岳の尾根の全貌と鞍部の峰の茶屋、

朝日岳

峰の茶屋
茶臼山頂