国後島

8月4日 知床峠・羅臼・知床五胡  文:鵜飼
今日は斜里岳の登山基地である清里温泉「緑青荘」への移動日。午前中は知床半島東側の羅臼観光を
しようと8時に出発した。知床横断道路を駆け登って20分、標高790mにある知床峠に着く。
北方の間近に昨日登った羅臼岳が聳え立つ。
正面は垂直に近い大岩壁になって居り西側からの登山を阻んでいるようだ。
二つ目のビューは、南東側のはるか先に
「北方領土」である国後島が横たわって
いるのが見える。
羅臼からほんの近くに浮かぶ。
出北方領土問題が実感される。
この峠から下る途中にいくつかの残雪が
見られた。
標高500mでの残雪はさすが知床と感心する。

羅臼岳

←昨日はこの辺で大雨となり、
      雷を恐れて登頂を断念。

羅臼平方面→

羅臼町へ下りガソリンを満タンにして知床半島を北上、秘境の温泉を目指す。
羅臼側の海岸はウトロ側とは風景が一変して、海岸は住宅や番屋がどこまでも立ち並んでいる。
昆布漁が最盛期。海岸から10mから50mくらいの近くで、小船で昆布を採ったり、採った昆布を干して
風景が街中心から20qも続いて見えている。
羅臼側の海岸道路の行き止まりにあるのが
日本最東端の相泊温泉。
その手前2qのところにあるセセキ温泉に
着いた。
この温泉のユニークなのは海岸の波打ち際
にあり、磯から源泉が涌きだしている完全
露天風呂。
番人はおらず脱衣所もない。昆布番屋の人に
一言声をかければ誰でも入れるが、満潮時は
入れなくなる。
駐車場をおり階段の下で脱衣、10mばかり先
の二つ岩囲いの湯船に飛び込む。
熱い。湯温は43.度くらいかな。
もちろん混浴です。
おだやかな根室海峡、目の前で昆布採り
をしている船、隣では忙しく昆布を干して
いる人たち、少し先では流れ出している
水際で20羽ほどのかもめが水浴び(温泉?)
をしている。
こうした風景に囲まれてのんびり温泉に
浸かるのは至福のひとときそのもの。
みんなここまで来て良かったの一言。
ひと風呂浴びて羅臼の町へ引き返す。
途中に道路脇に落差3,40mのセセキの
滝を眺め、マッカウス洞窟に立ち寄る。

セセキの滝→

セセキの滝→

この洞窟内部には幻想的な光を放つヒカリ
ゴケが自生している。
ヒカリゴケは糸状に伸びた茎の部分にレンズ
状の細胞が並んでおり、これが光を反射して
美しいエメラルド色に輝く。
こんな珍しいコケは初めて見た。
この後、知床横断道路の起点で海岸べり
にある漁協直営店「海鮮工房」に立ち寄る。
まずは昆布入りアイスクリームに舌鼓を
した後、地元産の羅臼昆布や、かに、
北海しまえび、生うになど海産物を求め
宅急便で送る。
こんなに送ったのは鵜飼だけ?
今が旬の「はも丼」を食べようとしたが何故か
閉まっており、近くのすし屋で妥協して、
原田さん、鵜飼が利尻を思い出しつつ
あえて「うに丼」(2600円)、
高橋さん、堀さんは上寿司を取る。
もちろん「うに丼」はうまかった。
次に目指したのは、知床横断道路で
羅臼登山口近くにある「熊の湯」。
ここは地元の人たちも利用する無料
露天風呂で、湯温は熱く、水でうすめて
ぬるくするのは厳禁!で有名な温泉である。
駐車場から橋を渡ってすぐのところにあり
男女分れている。脱衣所に入浴10か条が
掲げられている。
無料で誰でも入れて自主管理の浴場だけ
に厳しい言葉が並べられドッキリする。
たしかに風呂は熱かった。
2度3度頭からかぶり恐る恐るゆっくりと身を
沈める。と、なんとか入れた。
今日二度目の野趣豊かな温泉を楽しむ。
熱くなった体から出る汗を拭きつつもと来た道をウトロ方向へ引き返す。
羅臼岳も眺め知床自然センターで一息。知床五湖へと車を走らせる。
ここは知床八景にひとつの観光スポットでここまで車が入るので観光バスが押し寄せていた。
原生林の中に5個の池が点在して一湖から五湖と名付けられている。
今日も連日の暑さで水も用意して
いよいよ五湖めぐりに入る。五湖めぐると一周1時間30分。
展望台から知床連山とオホーツク海方向360度の展望を眺める。↓

硫黄山

東方向180度パノラマ 知床連山

知円別岳

南岳

オッカバケ岳

サシルイ岳

三ツ峰

羅臼岳

今までのポイントと違って何しろ人が多い。
原生林と言ってもひとがぞろぞろでは興ざめ
してくる。

一湖は小さく、知床連山は羅臼、三峰など
西側の峰が見える。



約半周して奥に入ると二湖が見えた途端に
みんなの足が止まる。

ええっーもうストップするの?
その先には「クマが出没しているので通行
禁止」の看板が出ている。
止むを得ず湖面に映る知床連山を写真に
撮り引き返す。残念でした。
2日前に来た道を一路、斜里町市街から
清里町へ。
午後5時過ぎに清里町清里温泉「緑青荘
に到着。ドライバー高橋さん。
ナビゲーター原田さんご苦労様でした。
荷物を部屋に入れ直ちに今日三度目の
風呂に飛び込んだ。
やれやれ。

2階のテラスからは明日登る斜里岳が夕空
にくっきり。
明日は天気が良さそうだ。

斜里岳

「緑青荘」は町営施設で、目の前に400Mの
トラックの陸上グランドで周辺にも体育館など
もあり、地方の小さな町の割に充実した環境
にある。
「緑青荘」には東大陸上部も合宿していた。

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斜里岳
(明日登山)