6月18日、19日「九重連峰」
土・日を挟んだ九州出張で、18日・19日に昨年5月、大牟田に戻った猿渡さんの案内で、
百名山の一つである「九重連峰」を登ることになった。
同行者は猿渡さんの山仲間である、福岡在住の三輪さん。
熊本は昨夜の食事か、疲労が溜まったのか、18日(土)朝、痛みはないのだが、
腹の調子が悪く、用心して朝飯を抜く。これが後々痛手となる。
7:15分に熊本駅前にあるホテルまで猿渡さんが迎えにきてくれた。
三輪さんは3時起きして福岡から猿渡宅に寄り同乗してきた。
ルートは57号線に入り、阿蘇山の外輪山(標高900m前後)を回る景色の良い高速道路である。
大観峰の展望台からは阿蘇五山と根子岳が目の前だがモヤで薄っすら墨江を眺めるようである。
用心のためにトイレに行ったが何も出なかった、お腹は既に空っぽの様だ。
車が更に進むと前方に九重連峰が見えてきた。天候はモヤも薄れ晴天になってきた。
梅雨入り後雨が降らず水不足を心配するほどである。
約2時間で「牧の戸」駐車場につくが既に満杯で仕方なく脇道を暫く走り駐車する。
9:30「牧の戸」登山口(1330m)で写真
を撮りいよいよスタートする。



暫く、階段状の舗装道路を登り、20分ほど
で最初の展望台に着く。
振り返れば長者原(ちょうじゃばる)の
温泉街が見え今夜の宿「九重ヒュッテ」
の赤い三角屋根が林の中にポツンと
見える。
前方には山頂近くがピンクになった
三俣山(1745m)が現れる。
この間の登山道には「ミヤマキリシマ」
の花は既に散ってしまっている。
岩が剥き出しになった「沓掛山(1500m)」
を超えると、大きな木はなく、ヒザ下くらい
の低い潅木とミヤマキリシマの草原になり、
正面に扇ヶ鼻(1698m)が現れ山頂付近の
山肌をピンクに染めている。
「ミヤマキリシマ」がまだ咲いていてくれ
感激した。

扇ヶ鼻との分岐を過ぎると、正面に最高峰
の「久住山(1787m)」が姿を現す。
「星生山」を左に見ながらしばらく草原上の
フラットな登山を行くと、ドウダンツツジ、
コケモモやイワカガミなどの小さな花が
咲いている。
ガレ場を暫く登りきり下った平坦な広場に
「久住分れ」で非難小屋がある既に大汗を
かいており、脱水症状にならないように水
だけは飲みに、飲む。
ここまでくると星生山の向こうの硫黄山の
噴煙が見え、硫黄の匂いが漂ってくる。
ここで一息入れる。朝飯抜きで腹に力が
入らず足が重い。悔しいがいつもの快調な
足の運びが出来ない。
目の前のガレバを登りきれば久住山の
山頂である。
何とか30分で登頂出来た(12:00)。
登り始めから2時間半。時間的にはガイド
の標準時間に10分遅れである。
硫黄山の噴煙をバックに登頂記念写真を
撮り、非難小屋まで降り昼食にする。
しかし、全く食欲がない、海苔巻きといなり
寿司の弁当を持ってきたが、食べる気が
起きない。三輪さんが持参したバナナを
二本と味噌汁を頂き腹に押し込む。

タップリ休憩し、下りに入る。今度は右手
に星生山を見ながら登りのコースを戻る。
星生山の山頂からは硫黄山の噴煙口が
見えるといわれ、約150mの高度差の
直登りのガレ場に取り付く。
足が重いが何とか休み休み、30分で
登りきる。
確かにこの景色は素晴らしい。
パノラマ写真を撮り重い足を引きずりながら
何とか牧の戸登山口まで戻った。
車で10分で、今夜の宿「九重ヒュッテ」に
到着(15:00)。
早速部屋に荷物を投げ出し、温泉に直行
する。源泉掛け流しの温泉で気持ちが良い。
疲れた体を湯に沈め、ユックリ浸かる。
部屋に戻ると声を出すも億劫で、畳の上に
ごろりと横になる。
兎に角疲労困憊の態である。
18時、夕食。牛たたき、鹿サシを初め、
山菜の料理が次から次えと並ぶが、
全く食欲が出ない。本来ならこの料理に
アルコールに量が倍増するはずのだが、
疲労が食欲をなくし申し訳ないが部屋に
戻り横になり、2時間ほどして「だんご汁」
を食べないかと呼びに来てくれた。
休んだお陰で、多少楽になり「だんご汁」
を食べることができた。
本日の夕食はこれまで。8:30に布団を
敷いて、潜り込む。
明日の計画は「三俣山」の予定であったが、
黒川温泉で温泉三昧するか、明日の体調
で判断しようと眠りに入る。
19日(日)5時に目が覚める。タップリ寝た
お陰で疲労は取れた食欲も回復した。
朝食は三輪さんがお粥を頼んでおいて
くれた。有難い。食欲が戻ったおかげで、
朝食は全部平らることが出来た。
体調は回復した。しかし、昨日殆どまとも
な食事をしてにので、体力が戻ったとは
いえない。
今日のコースを相談し、急登コースは無理
と判断し、九重ヒュッテから三俣山の右を
巻いて坊がつるを経由して長者原に戻る
トレッキング約10Kmにトライすることに決め
6時50分に出発した。
右に星生山、左に三俣山の鞍部に出ると
硫黄山の噴煙口の近くまで行き、ガレ場を
登りきると、すがもり越(諏蛾守越)の
非難小屋に着く。
ここに三俣山への直登口がある。昨日の
計画ではここを登る予定であった。
我々はガレ場を下り、上から視ると下は
広い平地になっており、川のように見える
白い細かい砂利道が真ん中を走っている。
振り返ると、久住山、星生山、硫黄山、
三俣山がパノラマに広がっている。
美しい景観である。
この平地を対面まで行き更にガレ場の
急な下りとなる。下った先は広い草原で、
歌で有名となった「坊がつる」である。
ガレ場を下りきると「法華院温泉山荘」に
着く。大きな温泉山小屋である。
ここで大休止を取る。大船山(1787m)
はガスにつつまれ、平治岳は双子峰である。
2週間はやければ「ミヤマキリシマ」の最高
の場所だそうである。今は全くなく残念である。
九州自然歩道を取り雨ヶ池(湿原)を越え
ここから約2時間で長者原のビジネスセンター
に着き、九重ヒュッテに戻る(12:20)。
帰りは車で熊本駅前のホテルまで送っていただき何とか2日間を無事に過ごすことができました
「ミヤマキリシマ」「九重連峰」を終日見ながらのトレッキングは大満足でした。
猿渡さん、三輪さん、大変お世話になり有難うございました。
ヒュッテの好意で温泉に入れてもらう。
疲労が取れ、体調が戻ったお陰で、今日は
10kmのトレッキング十分楽しむ事が出来た。

温泉入浴で汗を流したあと、ヒュッテの庭に
あるベンチで朝作ってもらった弁当で昼食を
取った。

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左手には「星生山(1762m)」が聳え、
やはり山頂付近はピンク色である。

参考:九重山山頂上からの360度パノラマCG