04年1月24日 入笠山

朝5時半、真っ暗な中、自宅を出ると、昨日の強風はおさまり暖かく、空を仰ぐと星が輝いている。
寒波と寒波の丁度谷間かも知れない。
本日の雪山登山の天候が良ければと念じつつ始発電車に乗り込む。

スーパーあずさ1号から甲府で普通列車
に乗り換えたのは堀さんと熊本の2名
だった。


甲府を過ぎると先ず、鳳凰三山や
斐駒ケ岳が左の車窓から現れ、
右の車窓には
茅が岳が覗き、
これらの山々が雲も被らず朝陽を
浴びて青空に浮かび、素晴らしい
景観に、カメラを構えて左に、右に
車内を右往左往の有様である。

八ヶ岳は赤岳の山頂に多少の雲が
掛かっているが綺麗に冠雪した頂
を輝かせている。


甲府から1時間の普通列車も飽きる
暇も無く、カメラ片手に車内を歩き
回るうちに
下車駅の富士見に9:50
に着いた。


既に、他のメンバーはあずさ51号で
先に到着し、パノラマスキー場までの
無料送迎バスに乗り込んでいた。

鳳凰三山
甲斐駒ケ岳
茅が岳
八ヶ岳
入笠山頂
富士見駅ホームより
富士見パノラマスキー場
ゴンドラ終点

昨日急遽連絡のあった高橋(雄)さん、
雪山始めての古川さんと猿渡さん、
そして一昨年、新雪が深くラッセルの連続
で途中で断念し、今回リベンジの山内夫人
がいる。


そして、何と何と、本日突然参加の青木
さんがいるではないか。

青木さんは横浜の例会では常連メンバー
であるが、山登りの参加は久し振り、
それも
3年振りの山登り参加である。

以上本日の入笠山雪山登山は夫々の
思いで参加している7名となった。


10時に出発したバスから見るは富士見町
や入笠山はここ2,3年では最も積雪が

少ない。今年は雪が少なそうである。

15分でスキー場に到着。早速八ヶ岳を
バックに全員写真を撮り、メンバーの紹介を
し合って、ゴンドラ乗場に行く。

やはり年々スキーヤーよりスノーボーダーの比率
が多くなっているようだ。

車山高原

800mの標高差を一気にゴンドラで稼ぐ。
麓付近斜面の山肌には土が所々見えて
いたが、流石に山頂駅付近(1800m弱)
では雪も深い。
早速白銀の世界に降り立ち、軽アイゼン
を装着する。
10:40いよいよ本日の雪山ハイクのスタート
である。


スキーヤーはゲレンデを下って行くのに、
逆に我々は更に上を目指して歩いて
登るのだ。


新雪を踏みしめると雪は絞まっており
アイゼンにキュッキュと音が鳴りこの感触が
何ともたまらない。
風も無く、陽射しを浴びながら歩き始
めると直ぐ左手に甲斐駒ケ岳が大きく
見える。
入笠湿原入口までの深く積雪した林道
を気持ち良く歩き、初雪山参加の古川
さん、猿渡さん、3年振りの青木さんも
快調な滑り出しである。
今日は天候に恵まれ爽やかな雪山ハイク
が楽しめる。

甲斐駒ケ岳

春から初夏には水芭蕉やスズランが咲く
この湿原も雪の中に沈み、木道の標識の
高さからすると60センチから1m近くの
積雪かもしれない。
湿原を渡りきると、山彦山荘の
前にでる。
体が暖まり、薄っすらと額に汗が滲む。
一枚上着を脱ぎ、再び林道をマナスル山荘
に向かって緩やかな傾斜を登る。

10分でマナスル山荘に着く、左手が、
入笠山への登山口である。


ここからは急な登りの連続になるが、
夏山なら30分で山頂に着ける標高差
200m弱の高さである。
アイゼンをシッカリと踏みしめ、一歩一歩、
高度を増すにつれて振り返れば、八ヶ岳
の裾野が広がり、蓼科、霧が峰が浮かび
上がってくる。更に登ると、
諏訪湖が見え
出し湖面は真っ白であり、氷結した上に
積雪したのであろう。


先のパーティーが踏み込んだ跡にアイゼンを
置き着実にしかもユックリと登る、間違って
新雪に足を踏み込むと腰まで入ってしまう
深さである。
雪道は狭いが確実に確保しており
問題
はない。
山頂から下山してきた二人パーティーに
尋ねる。「山頂の風の具合はどうですか」と、
「多少ありますが、居られないほど強くは
ありません」とのことで、ひと安心。
この山頂
はいつも強風に悩まされているのだ。


高橋(雄)さんを先頭に、古川さん、猿渡
さん、山内さん、青木さん、熊本、堀さん
隊列で高度を更に稼ぐ。
益々雪が深くなり、登山道に掛かる木の
枝が頭より低く
なっている。

暫く登ると樹林帯から抜け出し、明るくなり
真正面から陽射しを浴びる。

もう、ここを登りきれば山頂であり、まだ風
は感じない。

諏訪湖

12時10分に山頂に立つ。
30人ほどの登山客が昼食を食べている。
真正面に八ヶ岳が雄大に裾野を広げ編笠岳、
阿弥陀岳、赤岳、横岳、硫黄岳そして更に
北八ヶ岳の峰々が続き、一つはなれてオムスヒ
゙状の蓼科山、更に霧が峰(車山)と続く。

今日の長野方面は雪の予報で、やはり、
残念ながら北アルプスは雲の中に沈み見えない。
更に目を左に転ずると中央アルプスであるが、
今年は積雪が少ないのか白くない。
更に目を展ずれば、南アルプスの峰々が連なり、
直ぐ隣に荒々しい姿の甲斐駒ケ岳が控えその
直ぐ脇に薄っすらと富士山がかすかに見える。
更に秩父連山が見え、金峰山の五畳岩も
ハッキリし、その手前が瑞牆山である。
そして再び八ヶ岳と360度の展望である。

山頂で登頂記念の集合写真を2方向
で撮った。

昼食であるが山頂はやはり風が強く、
八ヶ岳側の面に場所を取り、雄大な
景色を楽しみながら、湯を沸かし早速
昼食である。
ユックリ昼食を取っていると、いつの間にか
山頂には誰もいなくなり、我がパーティーの
7名
だけになった。まだ天気は良い。
後は温泉に行くだけで焦る必要はない。

12:45に下山開始、雪山の下山は楽しい。
岩や石ころが全て雪に埋まり、クッションが
良く
効いた急な雪道を一気に下る。

夏道の3分の2の短時間で降りられる。


登ってきたコースを再び戻り湿原を渡り
きったところで、「ゴンドラまで、林間の
登山コースに
するか、短時間の林道コース
か」を尋ねると。「温泉にユックリ入りたい」
の一言で決まり、朝来た林道コースを戻る。

ゲレンデの上で八ヶ岳をバックに最後の
記念写真を撮り、ゴンドラで下山し
一路温泉に向かう。
お馴染みの「ゆーとろん水神の湯」である。

男性陣は30分ほど温泉に浸かり、後は
ビールの乾杯時間である。

女性陣は目一杯温泉に時間を使い15:10
に頼んでおいたタクシーで富士見駅に行き、
普通で小淵沢に行き、特急はまかいじに
乗り換えて帰路に着きました。 

皆さん満足の雪山登山の一日でした
西
中央アルプス
北アルプス(雲の中)
車山
蓼科山
八ヶ岳
金峰山
茅が岳
富士山 望遠
富士山
甲斐駒ケ岳
南アルプス(雲の中)
熊本 
クマさん会目次に戻る
ゴンドラ山頂駅
熊本 
熊本 
青木