04年1月10日 箱根 明神ケ岳(1169m

小田原から大雄山線に乗り、走り出すと直ぐ右手方向に、堂々と裾野を広げる大山とその右に
丹沢山塊の峰々が青空に連なっている。
その上に青空を背景に
真っ白な富士の絶頂が覗いている。
昨年の忘年登山(
1227日)で登った金時山から見た大山・丹沢は真っ白に初雪を冠っていた
が、もう雪は全く見られない。

青空が一面に広がり、風も全くなく今日の本年初登山は楽しみであり、山頂からの富士山も期待
できる。

関本(大雄山駅)8:10に集合した
のは、吉松さんと当日飛び込み参加の
猿渡さんと熊本の3名でした。
04年のスタートは箱根の明神ケ岳
1169m)。
10分ほどのバスで終点道了尊に着く。
そこは背の高い杉木立の鬱蒼として静けさ
が漂うなか、参道の石段を登ると最乗寺の
本殿に着き、そこに名物の真っ赤な鉄の
下駄(世界最大とか)があり、ここで記念
写真を撮り、登山準備をする。

8:40に登山道にはいるといきなりの急登
があり、十分ほどで尾根道にでる。
直ぐ右路端に高さ
50センチほどの12石仏が
並んでいる。
最乗寺から朝のお勤めの鐘音が杉原生林
に響き渡る。

周囲は直径1mもありそうな太い杉の木
が多数あり、真っ直ぐ天に向かって伸び
ており登山道には朝陽は届かない。

30分ほど樹林帯で高度を稼ぐと、右手
に矢倉岳が見え始め、その直ぐ左に
富士山の
8合目以上が姿を現してくれた。
杉木立の間から眺めながら更に高度を
稼ぐと、
今度は左方向が明るくなり、
小田原の町が見え始める。
ここまでは、硬く踏みしめられた登山道
は霜もなく歩きやすい。
登山口から約
50分で見晴らし小屋に着く。

ここで、最初の休憩を取る。

ここからは大山・丹沢小田原の町が一望
に見えるが、今日は気温が上がったのか
多少霞んでいる。
一服し10分ほど登ると、枯れたススキの原に
出て、左側は遮るものがなく小田原の町
から相模湾が一望できるようになる。
枯れたススキが堆積したフカフカの登山道を、
冬の暖かい日差しを正面から受けながら
5分ほど緩やかな原っぱを登ると神名水の
水場に着き、ここで一息いれる。

ここから急登が暫く続く。

登山道に日差しがあたり霜解けの泥濘を
心配したが
スタートが早かったので、
まだ登山道はしっかりしており登りやすい。
20分ほどカヤトの原を登ると再び木立の
中に登山道がはいり、路肩に柔らかい土
霜で浮き上がっている。
幾つか水場があるが登山道に流れ出した
水がカチカチに凍り付いている。
滑らないように慎重に超え更に登ると、
やっと明神ケ岳と明星ケ岳との分岐点に
着いた。
後山頂まで
10分であるが、この10分が
このルート最大の急登である。


この分岐で、小休止し体力を温存して
この急登の向かう、暑い陽射しを浴びて
霜解けの
泥濘で滑りやすい。

小休止したお陰で、一気に山頂まで登り
きった
10:501169m)。

山頂は風が強く寒い。正面に富士山が
全く雲のない青空に輝いている。
昨年からの最高の
富士山の景観であろう。
絶頂の上には雪煙が舞い上がっている。
早速、数枚写真を撮り、
昼食にしたいが
山頂では風が強く寒くてとても駄目だ。

風除けを探しても適当な場所がない。
止む無く、明星ケ岳側に探し、数分下った
ところに笹壁が丁度風除けがあり、そこで

昼食にする。
早速湯を沸かし、雄さんのお株を奪って、
焼酎のお湯割りで体の中から温める。
後ろを振り返るとアット言う間に、富士山の
頭の周りは雲が掛かりだしている。
数分の違いでこんなにも変わってしまうのか。

ユックリ昼食を取り、宮城野への下りに
入る。

50
分で下りきり、宮城野バス停についた
のは
12:30であった。
箱根湯本までは渋滞もなくスムーズに
着いた。

本日の日帰り温泉を何処にするか悩んだ
が年末に行った「箱根の湯」に行こうか
とタクシーに乗り込み運ちゃんに告げる。
「お客さん、地元の人は天山や箱根の湯
には誰も行かないよ? 温泉が綺麗なの
は弘法の湯だね! おそこは源泉を持って
いるから温泉が綺麗なんだよ!」
「天山や箱根の湯は知らないから、観光客
しかいかないよ!」だって。

運ちゃんの一言で急遽行き先を「弘法の湯」
へ変更(それでも1メータの¥660)。

入浴料¥950、内風呂と露天風呂があり、
当日は殆ど客がいなく、我々3人の準貸切
状態でノンビリ汗を流す。
洗い場も広い。

無料休憩所もガラガラだった。

送迎のバスもあり14:50発の無料送迎バス
で送ってもらい湯本
14:56発の新宿行急行
に乗れた。

小田原で二手に別れ、
JR組みは15:21発の
快速アクティーの乗り、横浜着は何と
16:11
まだ太陽が明るい内に自宅に戻れました。

熊本 研一郎 作
クマさん会目次に戻る