12月26日 箱根 金時山
東京駅6:18分の沼津行に乗る。まだ外は暗い、横浜を過ぎる頃に辺りは薄明るくなり戸塚あたりで
6:時50分日の出の時間だ。
平塚を過ぎる頃には左手に大山や丹沢山塊が見え、進行前方に青空が広がり、富士山が眩しく朝陽
に輝いている。ただ寒いのか、頭にチョコット帽子を被っている。後は空には雲は見当たらない快晴である。
小田原7:45集合に一番遅かったのが熊本である。
青木さん、堀さん、川島さん、鵜飼さん、急遽呼び込み参加の山内さん、そして熊本の本日男性4名、
女性2名のパーティーで金時山を目指す。 (文ちゃんは足が痛いとかで急遽不参加)
7時59発桃源台行のバスで仙石まで
約50分。8:50に着木下車。

今日の登りルートは仙石の金時登山口
から矢沢峠を越えて山頂を目指す予定
である。
御殿場行のバス時間を見ると、9:01に
ある。後10分待ちで来る、急遽皆さんに
相談し登りルートを乙女峠から山頂へ
コースに切り替える。
乙女峠バス停まで7分程(\270)。
正面に雄大な裾野を広げた霊峰富士が
迫ってくる。
北風は強いが頭の帽子は消えない。
今年の暖冬で南側は八合目まで雪は
ない。
例によってスタート前の写真を富士山を
バックに撮り、9:15登山開始する。
杉林の樹林帯に入り足元は熊笹が
両側に生え、北風をうまい具合に避け
ながら登る。

30分ほどで登り体が温まるころに
展望台がある乙女峠に到着する。
茶屋があるが誰も入る人はいない。

一休憩を入れて更に登る、乙女峠
展望台からは視界が開け、背中から
太陽の日差しを受けて暖く一気に
汗が額を覆う。
霜柱が解け出しシッカリ踏みしめ
ながら30分ほどで長尾山頂に着く。
鵜飼さんを先頭に、川島さん、
山内さん、熊本、堀さん、青木さんの
隊列は変わらず、汗を拭き拭き、
更に高度を稼ぐ。
暫く行くと右手前方に目指す
金時山頂の茶屋が見えてきた。
まだ遠くに感じるが標識では35分
とある。
ここから道を左に巻いて木の間に
富士を眺めながら岩のゴツゴツした
道を降る。
相変わらず富士山は綿帽子を被った
ままである。
標高100m位を一気に下り、金時山の
最後の急登りに取り付く。
鎖やロープが所々設置されているが、
殆ど使わなくて済む。
この急登りは数年前を思い出す。
1月の雪化粧をした頃、このコースを
下りに使ったときアイゼンを使わず
降りたため、10センチの積雪の下が
カチンカチンの凍結していて、足を
滑らしアットいう間に12〜3m滑落し
枝にしがみ付いて難を逃れたことが
あった。
等と思い出していると、目の前に
金時山頂が目の前に現れ、山頂
到着が丁度11時。

越前岳、駒ケ岳、芦ノ湖、富士、
甲斐駒ケ岳、八ヶ岳とパノラマ展望
を楽しみ、昼食に入った。
展望広場のベンチには茶屋を利用
しない人は利用できないとある。
今年の夏来たときはこんな張り紙は
無かったのに、残念。
ここに風除けを探して昼食を採る。
風が無ければ日差しで暖かく太陽の
エネルギーの偉大さを感じ、ありがたい。

鵜飼さんが担ぎ上げてくれた三ケ日
ミカンを頂く、甘い。

富士をバックに登頂の記念写真を撮り、
いよいよ下りに入る。
ルートは矢沢峠への分岐から公時神社へのコースを取り、仙石からバスで箱根湯本の温泉だ。
11:45山頂を出発し、分岐までは登りのパーティーが後を絶たず、道を譲り合いながら15分で分岐にきた。
ここから右にコースを取れば公時神社へのルートになり、急な斜面もなく楽な下りである。
下り50分と標識に記されている。

緩やかなブナと杉の樹林帯を10分程下った時、大した勾配ではないが、目の前を行く川島さんが滑った。
恐らく浮き石に足を取られたのだろう。「痛い、ポキット音がした!」左の足首を捻挫したらしい。
靴を脱がせて、足を動かすと痛いが、足指は前後に動かせるし、アキレス腱は切れてなさそうである。
何れにしてもまだ下りの距離は40分ほどあり、応急処置として患部にバンテリンを塗りこみ、足首を固定
するため、テーピングを行った。
さて残りの40分下りをどうするか、川島さんと私のザックを、青木さんと堀さんに持ってもらい、私が右肩を
かし、川島さんは右手をストックで支え、右足一本で歩き始めるが、砂利道と段差のあるところは上手く歩けない。
右足も直ぐに疲れてしまう。そこで、青木さんと二人交代でおんぶして降ることにした。
最初は一人100mが限度であり随時交代した。
更に40センチ以上の段差は、担ぎ手の着地時のバランスと足首への負荷があり、川島さんにおりてもらい、
お尻を地下に着けて段差をズリ降りてもらい、再びオンブの繰り返しである。
坂道でもフラットなら問題なく距離を稼げるのだが、一人歩きなら全く気が付かないところで、頻繁に、段差と
岩のゴツゴツした足場の悪いところが目に付き、その度に川島さんに降りてもらい這ってもらった。

何とか、公時神社の裏手の舗装された林道まで降りることが出来た。(13:30)
川島さんはタクシーで自宅まで帰る案を出すが、日曜日でもあり、一刻も早く、処置した方が良いので、
救急車を呼ぼうと提案して頂き、早速携帯電話で119へ掛けてもらう。
待っている間に急に冷え込み、雪がチラホラ舞ってきた。
ここで、温泉に向かう鵜飼さん、山内さん、堀さん、青木さんと別れ、川島さんは救急車で御殿場の
フジ虎ノ門整形外科病院へ運びこまれ、X線撮影の結果、踵上の骨折と靭帯損傷しており、
全治3ヶ月の重症であった。
シップと足の固定措置をしてもらい松葉杖で自宅へ戻った。

今まで、打ち身、軽い捻挫程度はありましたが、骨折事故の経験は初めてである。
それも、とても事故など考えられない登山道の場所であり、改めて浮石への注意を思い知らされた。
もしこれが単独登攀であったらと思うとぞっとする。安全なコースと言えども、
常に足元への注意が必要なことを教訓としておきたい。

川島さんの一日も早い全快をお祈りしています。全快祝いを盛大にやりましょう!

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