備前&山陰の旅(1)

「クマさん会」番外編で、山抜きの『備前&山陰の旅』に出かけました。
備前は言わずと知れた備前焼の里。三年前と同じように、今回も陶工今井清秀さんのご指導で、
手ずから上物の備前を一ひねり作り上げようとの魂胆。さて、そうは問屋が卸しますやら・・・。
山陰は、「ゲゲゲの鬼太郎」で夙に名を上げた境港、出雲大社、足立美術館を歴訪する旅です。
「クマさん会」からの参加者は、塩野さん、川島さん、菅谷さん、小野寺さん、鵜飼さん、堀さん、
高橋文さん、そして吉松の8人。山陰へは今井さん夫妻も参加していただき、総勢10人の大旅行となりました。
6月5日(金)から7日(日)の2泊3日。梅雨入り間近の旅程に、「クマさん会」お墨付きの雨男、
雨女の影響がどう出るか。気になりつつも、いそいそと東京出立となりました。

6月5日(金)晴れ  備前焼の旅

のぞみ009号を下車して新幹線岡山駅
改札を颯爽と出てくるのは、塩野さんを始め
「クマさん会」のメンバー6人。
皆さんの弁当を手配して迎えてくれたのは、
友人訪問で先に岡山に来ていた小野寺さん。

* マスクをした堀さんは、咳と咽の痛みを
圧しての参加でした。
岡山駅でJR赤穂線に乗り換えて、陶工
今井清秀さんの待つ長舟駅まで30分の
ゆっくりとした旅を楽しみました。
今井清秀さんの陶房に到着し、まずは
小野寺さんご推奨の弁当に舌鼓を打って
腹ごしらえ。
一同人心地ついたところで、早速工房で
手捻りによる制作ご指導を受けました。
捻るもよし、たたいて制作するもよし。
それぞれ構想が纏まり、いよいよ待ちに
待った手ずからの大作づくりに着手。
都合で遅れて到着した吉松も既に脳中に
構想があり、席に着くなり粘土の玉を
バンバン、バンバンたたき始めました。
3年前の教えを思い出しながら、遠慮なく
たたきました。
「吉松が来たら急にうるさくなった」とは、
堀さんの弁。
なにやら嬉しそうに粘土をつまんでいる
のは川島さん。
真剣な眼差しで制作に立ち向かう鵜飼さん。
塩野さんは余裕のカメラ目線。
鯛皿に挑戦の堀さん。釣った鯛を我が
皿に盛って食するのが楽しみとのこと。
(鯛もさるもの引っ掻くもので、なかなか
釣れそうで釣れないんだな、鯛は。)
菅谷さん、な〜に作ってんの?
文ちゃんは一段落して、余った粘土で
ビオラを制作中。焼き上がりが見ものだ。

吉松がものにしようとしている作品は、
みんなが余りにひどい批評をするから
見せない、教えない!!
さて、みんなの手捻り制作が一段落した
ところで、今井さん登場。
「どれどれ、見せてみ」
「ん?。むむ!。?β♯$&%α!?γ?
??」
 
「小野寺さん、これなかなか筋がいいよ」、
はい、手直し。
「菅谷さん、悪くないねー、初めてとは思え
ないよ」、
はい、手直し。
 「義姉さんは陶芸教室何回目だったかなー」、
はい、手直し。
「吉松さん、みんなの批評が分からないでは
無いなー」、
はいはい、大手直し。
そんなこんなの経緯がありまして、
制作物が見違えるように変身。
鵜飼さん、ご満悦。
菅谷さんも大満足。
こんな見事な片口を、みんなは
「尿瓶!尿瓶!」とひどく罵った。

小生(吉松)は、焼成した暁にはこの片口で
飛びっきり上手い酒を飲むのだ。

「尿瓶」と罵った口悪連中には、今さら
謝っても絶対に注がないぞ!
手捻りでの制作が終わり、今度は轆轤。
真っ芯を出すのがことのほか難しいとのこと。
素人で簡単に操れるものでは無く、
今井さんが一対一になって指導。
川島さん本人よりも周りが心配顔で見守り。
先生こんなもんでいかがでしょうか。
義弟に轆轤を任せて、義姉は何が
不満か、足蹴りの図。
3年前もこんなことがありました。
「分かる?こうするの。まじめに聞いてる?」
「3年ぶりですね。小野寺さんはお変わりなく。」
「先生もお元気で。愛犬HAPPYちゃんが
死んだのは残念でした。」
「その赤い鉢巻きが良く似合いますね。」
「いえ、これ鉢巻じゃないんです。」
「?」
 ・
 ・
「愚妻がご飯茶碗を作って来いと言うもの
ですから、何とかお願いします。」
湯のみを作らなくっちゃ。どうしても、
湯飲みを作らなくっちゃ。
「先生、お願いだからヘタでも怒らないでね。
私だけには優しく教えて。」
かくして、堂々の作品が仕上がりました。
この作品群の見事さをかつ目して見られよ!
今回の作品は、今井さんの手で窯焼き
されて、私たちの手元に届くことになって
います。
 ↓
焼きあがりはこちら
(10月9日、古里で作者に引き渡されました)
やがて火が入る登り窯の説明をしっかりと
聞いてまいりました。
旅の楽しみで欠かせないのが、やはり食事。
今井ご夫妻推薦の民宿味惣別館からの
迎えの車に乗りこんで、いざ牛窓に向けて
出発。
瀬戸内海が望める民宿味惣で海の幸を
たっぷり堪能しました。
すばらしい備前焼に仕上がりますように!
乾杯!
味惣の豪華な食事
鯛の作りも出て、
タバラガニも出て、満腹、満腹。

翌6月6日(土)へ

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